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「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」政治や事件をエンタメ・ビジネスに変えてしまう国民性の強さを感じる一作

東スポWEB / 2024年7月23日 14時11分

「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」

【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。米現地時間13日、ペンシルべニア州で開かれた集会で演説中のトランプ前大統領が銃撃を受けましたね。テロ行為は何があっても肯定してはいけないし、あってはならないこと。それが前提ですが、拳を突き上げ民衆に「ファイト!」とアピールするトランプさんの姿には、胸を打つものがありました。支持者もその雄姿に熱狂していますね。そこで今回は、19日に公開されたばかりの映画「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」を紹介します。

本作は、人類初の月面着陸にまつわる都市伝説から生まれたフィクション。月面着陸のフェイク映像を撮影するという極秘プロジェクトに挑むPRマーケティングのプロ・ケリーとNASAの責任者コールの対立やフェイク撮影の〓末をユーモラスに描きます。

1969年、アポロ11号が月面に着陸した映像が実はフェイクだったんじゃないかという都市伝説をテーマにした映画は今までにもありました。でも本作が素晴らしいのは、うがって見るのではなく、それをポジティブに捉えているところ。月には本当に行ってるんだから、中継が途絶えたりしないように実際に世間に流すのはフェイク映像でもいいじゃんという考えなんですね。そこが新しいと思いました。

作品内でケリーはマーケティング担当として奔走。NASAスタッフにそっくりな役者たちをテレビやメディアに登場させたりして世間の関心と予算を集めます。ここがまさに「米国」ですよね! 国家プロジェクトであろうが事件であろうが、何であろうと彼らはそれをエンターテインメント・ビジネスに変えるんです。

トランプさんも元は実業家であり、俳優を務めたこともありますから、そこを本当によく理解している。銃撃に遭っても、ひるまず拳を突き上げてヒーローであるかのように見せる演出を行うことで、事件を事件で終わらせない。即座に事件をエンタメ化して英雄像をつくってみせたんですね。9・11だって、あれで米国は一体何本映画を作ったんでしょうか。本作はアポロ11号にまつわる都市伝説をユーモラスに描く一方で、国の政治や事件をエンタメ・ビジネスに変えてしまう底力、国民性の強さを感じる一作になっています。ぜひご覧ください。

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