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【卓球】早田ひな パリ五輪金へ 0.1mm単位のラケット調整…ネーミングにもこだわった理由

東スポWEB / 2024年7月24日 5時14分

現地での合宿では、笑顔をも見せた早田ひな(代表撮影)

〝相棒〟に込めたポリシーとは――。26日(日本時間27日未明)に開幕するパリ五輪では、卓球女子の早田ひな(24=日本生命)が悲願の金メダルを目指す。初出場の今大会は、混合ダブルス、シングルス、団体の全3種目に出場予定。前回の東京五輪はリザーブだったが、3年の時を経てチームの大黒柱に成長した。かねて〝打倒・中国〟を掲げるサウスポーは、妥協なき姿勢でつくり上げたラケットとともに花の都へ挑む。

悔しさをバネに進化を遂げた。東京五輪は代表入りを逃すも「五輪で金メダルを取れる選手、世界一の選手になる」という目標のもと、約2年間に及ぶ激しい選考レースを勝ち抜いた。国際大会でも昨年5月の世界選手権シングルスで銅メダルを獲得するなど、夢の実現に向けて一歩ずつ階段を駆け上がっている。

そんな早田はラケットの細部まで気を配っている。現在使用するラケット「Hina Hayata H2」は約2年の試行錯誤の末に完成。理想のプレーにより近づくために「0・1ミリ単位」で調整を重ねた。

早田のラケットを製造する日本卓球(ニッタク)の担当者は「わずかなブレード(本体の柄の部分を除いた打球面)の弾み具合やしなり具合はもちろん、グリップも0・1ミリ単位の世界で要望があった」と証言。攻撃的なスタイルを追求するにあたり、早田は「球持ちはいいけど、威力が出るようなボールを打ちたい」と熱望したという。

同担当者は「全てのトップ選手に共通する感覚ではあるが、いかに自分の手にフィットするか、しっかりボールに力を伝えられるかという点にこだわりがあった」と明かした上で「ソフトな打球感と爆発力を兼ね備えたブレードの特性を最大限に生かすために、ボールに力を伝えられるグリップ形状を模索した」と狙いを語った。

早田はシーズン中の忙しい合間を縫い、特殊素材などを組み合わせながら3~4か月に1回のペースでテストを繰り返した。完成したラケットは、同担当者によると「ブレードは通常150ミリくらいだが、少し大きめのサイズを希望されたので152ミリにした。高さも基本的なサイズより1ミリ大きい158ミリでつくった」。アスリートならではの感覚をつなぎ合わせ、最高のパートナーを手に入れた。

性能だけでなく、ネーミングにも信念が垣間見えた。同担当者は「ひな・はやたの『H・H』をとって『H2』にしてほしいというのは、早田選手からの提案だった。普通だと名前の提案はなかなかない」と振り返り「早田選手がどこまで意識していたかわからないが、略称で呼ぶことが普及している」。呼びやすさまで配慮するなど、完璧を追い求めた。

どんな領域でも最善を尽くすのは、パリ五輪で結果を残すため。頂点取りには中国の壁を崩すことが必須となる中でも、早田は「大舞台だからこそ中国人選手も緊張はすると思うし、私よりもいろんなプレッシャーもある。自分も含め日本の選手は、そこの舞台に立ったら本当に思い切ってやるだけ」と気合十分。日本卓球界の歴史を塗り替える準備は整った。

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