【巨人】阿部監督 ６回１失点の井上温大に異例のカミナリ「１０年早い」

厳しい目つきの阿部監督

巨人の阿部慎之助監督（４５）が、試合中にカミナリを落としていたことを明かした。

巨人は２７日のＤｅＮＡ戦（横浜）に２―１で競り勝ち４連勝。貯金を今季最多の１０とし首位をガッチリとキープした。

６回１失点にまとめ４勝目を挙げたのが５年目左腕・井上温大投手（２３）。その左腕に指揮官は試合中、異例のカミナリを落としていた。

１点リードの３回二死一、三塁で佐野の打席。初球で捕手の岸田が外角に大きく外し、井上はミット目掛けてボールを投じた。

だがその瞬間、ベンチの阿部監督は血相を変えると、隣の杉内コーチにマウンドに行くように指示。試合後、指揮官は「いや、初球、明らかになんか抜いているように見えたからね。『１０年早いと言ってこい』って」と笑顔交じりに明かした。

明らかにゾーンを外したボールでも、一歩間違えれば打たれることもあるのがプロの世界。その厳しさを痛感した左腕は「それを言われてからは、ここ抑えなきゃなって思って投げられました」と阿部監督に感謝した。

井上は二軍監督として自身のルーキーイヤーを知る阿部監督からは、時には厳しい言葉もかけられてきた。前回の横浜スタジアム（６月２７日）では４回３失点でＫＯ。指揮官から「（井上は）自分で操れないボールを投げている。そこを切り替えられない」と指摘された。

それでも井上は「打たれたらすぐ二軍になるとかあって、そのままずっと（一軍に）上がれずにそのままクビになってしまう。そうならないように練習からしっかり準備して、それを試合で出せるように毎日頑張ってやろうとしてます」と指揮官のゲキを真正面から受け止めている。

このまま井上がローテの貴重な左腕として定着できれば、４年ぶりＶという指揮官への恩返しも現実のものとなりそうだ。