【MLB】ドジャース・フリーマン夫人 代理出産、不妊治療の苦しみ語る「最もつらいのは感情」
東スポWEB / 2024年7月30日 19時52分
大谷翔平投手(30)とともにドジャース強力打線を形成する元MVPのフレディ・フリーマン内野手(34)は現在、家庭の事情で「家族緊急リスト」に入り、欠場が続いている。
今夏のオールスター期間中に三男・マキシマス君(3)が「一過性滑膜炎」を発症して緊急入院。チェルシー夫人(33)は自身のインスタグラムで「座ることも、立つことも、歩くこともできない3日間」と入院時の状況を明かした上で、その後の経過も公表した。
血液検査やレントゲン、超音波検査などを行った結果、一時的な滑膜炎の症状と合致し「ありがたいことにすべて陰性でした」と報告。退院を許可される一方で「48時間以内に症状が改善しない場合は病院に戻る必要があります」と再入院の可能性もつづっていた。
日米を中心に激励と祈りの輪が広がっているが、その背景には実直で家族思いなフリーマンの人柄と合わせて、三男・マキシマス君を授かるまでの夫婦のたゆまない努力があったことも多分に関係しているのかもしれない。
フリーマンにとって最愛の人、チェルシー夫人――。アメリカの老舗雑誌「ピープル」は今春、その人となりを「ESPN」のインタビューを引用する形で紹介していた。
チェルシーさんは学生だった2011年にフリーマンと出会い、3年半の交際を経て結婚。16年9月に長男のフレデリック・チャールズ・フリーマン2世(通称チャーリー)を授かった。緊急帝王切開の末に誕生した念願の第一子だった。
なによりも「家族」を愛する夫妻。チャーリーくんの兄弟、家族が増えることを望むのは、2人にとって自然のことだった。だがその後、チェルシーさんは肉体的にも精神的にも、不妊治療に苦しんだ。21年2月に受けた「ESPN」のインタビューにチェルシーさんは「たくさんの医師の診察、たくさんの処置、たくさんの検査がありました」と明かした上で「シーズン中だったので、ほとんどを一人でやりました。最終的にはすべてが報われましたが、それを経験するのは…間違いなく精神的に最もつらいことの一つでした」と振り返っている。
新たな家族の誕生を心から望んでいた夫妻は20年に代理出産を選択。だが、驚くことにほぼ同じタイミングでチェルシーさんは妊娠していた。20年12月20日にブランドン・ジョンが、21年2月14日には、マキシマス・ターナー・フリーマンが誕生した。
多くの苦悩を乗り越えてきたフリーマン夫妻。チェルシーさんは「妊娠や不妊治療の過程は人それぞれ違います。私たちは代理母のプライバシーも尊重したいと考えました」と丁寧に語った上で「これは私たちの物語に感動を与えてくれると思います。私たちは数年間試みましたが、うまくいきませんでした。医師と話していたところ、代理出産を提案されました。私たちはもっと子供に恵まれたかったので、それに飛びつきました」と当時の心境を明かしている。
チェルシーさんは夫であるフレディ・フリーマンについてこう語っている。「彼にとって野球選手であることは重要ですが、父親であることはそれ以上に重要だと思います」。マキシマスくんが緊急入院する前日である現地時間23日の試合後、クラブハウスから走り出す姿が目撃されていたフリーマン。今はグラウンドを離れ、三男の容体が快方に向かうのを願いながら24時間態勢で付き添っている。
夫妻が苦しみ抜いた末に得た喜びを球団ももちろん知っている。ドジャースは細かな手続きやルールの確認を後回しにして、フリーマンを家族の元へ返した。今、世界中からマキシマスくんの完全回復を願う声が上がっている――。
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