1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. 格闘技

【柔道】永瀬貴規 81キロ級連覇の大偉業 小川直也氏も絶賛「審判のゴタゴタがあって嫌だったけど…」

東スポWEB / 2024年7月31日 6時16分

世界王者グリガラシビリ(左)にを相手、谷落としで完勝した永瀬貴規

〝定説〟を覆した。パリ五輪の柔道男子81キロ級が30日(日本時間31日)行われ、東京五輪覇者・永瀬貴規(30=旭化成)が、決勝で世界王者のタト・グリガラシビリ(ジョージア)に一本勝ちで2大会連続の金メダル。世界の強豪ひしめく同階級で、五輪史上初の連覇を果たした。日本人はなかなか勝てないと言われてきた激戦区で、なぜ永瀬は偉業を成し遂げることができたのか。その強さの秘密に迫った。

世界選手権3連覇中のグリガラシビリとの決勝は、永瀬が1分52秒に谷落としで技ありを奪うと、2分48秒、同じ技をきっちり決めて文句なしの一本勝ち。日本勢では男子66キロ級の阿部一二三(26=パーク24)に続き9人目の五輪2連覇となったが、世界の強豪ひしめく81キロ級での五輪連覇は史上初だ。

優勝後は派手なガッツポーズなどで喜びを表現することなく、落ち着いた表情で優勝をかみ締めた。相手と握手をかわし、畳を下りる前には四方に頭を下げた。永瀬は「東京五輪が終わって3年間、勝てない時期が続いて、自分の柔道ができないもどかしさと向き合ってきた。それでも諦めずに、あくまで最終目標はパリだと思って、そこだけはブレずにやってきた」。苦難を乗り越えて頂点をつかんだ。

81キロ級での連覇については「層が厚い階級で、以前は日本人がなかなか勝てない階級と言われていたけど、それを覆したい気持ちを持って、日本代表としてしっかり誇りを持って取り組んでいた。そういったことが証明できてうれしい」と胸を張った。

偉業をやってのけた永瀬について、バルセロナ五輪95キロ超級銀メダルの〝元暴走王〟小川直也氏(56)は「経験がものを言っているよな。五輪3大会連続で出て、相手に研究され尽くされても崩れないのはすごい。みんな言っているけど、この階級ではダントツに手足が長くてバランスがいい。阿部一二三の派手な柔道と違って、昔ながらの柔道。大したもの」と絶賛だ。

さらに「攻められたら攻め返す〝カウンター力〟が強い。だから両者に指導があっても、決定的なのはないでしょ。反則にならないように計算しているんだ。技を1回かけられたら、1回丁寧に返している。ここ何日か騒がれていた審判のゴタゴタ感を払拭してくれる戦いだった。審判のゴタゴタがあって嫌だったけど、永瀬選手の試合に限ってはきれいにやってくれたよな」と指摘した。

また、臨戦過程もハマった。五輪代表に内定した昨年8月の時点では、圧倒的な結果を残しておらず、早期決定に異論が出ていたのも事実。しかし、この日の金メダルで、そんな声を上げる者はいなくなった。小川氏は「大会に負け続けているといっても、全部、五輪に合わせてきた。『早く決めすぎじゃないか』という話も出ていたけど、結果論からすると、いい強化方法だったのでは。日本陣営としては大正解。結果が全ての世界かだから、勝つことが正しいんだよね」と評価した。

永瀬は2016年リオデジャネイロ五輪の銅メダルと合わせて3大会連続メダル獲得。3連覇の野村忠宏、5大会連続の谷亮子に続き3人目となった。28年ロサンゼルス五輪では、3連覇や4大会連続メダルがかかる。本人は「次は4年後。今すぐ『目指します』とは言えません」と慎重だったが、次も期待させるような勝ちっぷりだった。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください