【ソフトバンク】7月3勝8敗から月間勝ち越しの裏に首脳陣の〝ネガティブ質問〟封じ
東スポWEB / 2024年8月1日 5時33分
パ首位を快走するソフトバンクは7月31日の楽天戦(楽天モバイル)に2―3で競り負け、連勝が5で止まった。優勝マジックが一夜で消滅したが、7月を11勝10敗で終え、開幕からの月間勝ち越しを継続。前半は3勝8敗と苦戦したが、後半は8勝2敗と盛り返した。2位・ロッテとは10ゲーム差。黒星先行の7月中旬に一時6ゲーム差まで接近されたが、小久保監督が「今年一番チーム状態が悪い」と吐露した苦境から逆襲につなげた。
負けが込むとどうしても負のムードが充満し、それを払拭できなければ長い低迷期に陥ってしまう。それを断ち切るために首脳陣やムードメーカーは腐心する。侍ジャパンから小久保監督の参謀役を務める奈良原浩ヘッドコーチ(56)もそんな一人だ。
1991年の西武入団以来、一度もユニホームを脱ぐことなくプロ野球の世界に身を置く。3勝8敗の下降期をどう食い止めようとしたのか。
「こういう時ってマイナスの質問が多くなるんですよ。(選手も首脳陣も)『いやあ、あそこのミスはどうでしたか?』とか。結果、そのやり取りはマイナスになっていって重くなる、暗くなる。こういう時は『次、そのミスをやらなければいい』ってスタンスを大事にする。もちろん反省は大事。でも、負けている時はあれしよう、これしようとやればやるほど深みにハマる。なので、マイナスな質問には『違う、違う』ってスタンスを大切にした」
チーム状態が下り坂での対応として、選手や首脳陣間の〝ネガティブ質問〟を速攻で遮断したというわけだ。「どうしても時期的に7月というのは苦しいんです。でも、そこで勝ち越したのは大きかった」とうなずく奈良原ヘッド。ここからペナントは激しさを増すが、首位独走で優勝への重圧も高まる中、耐え切った7月の戦いは糧になるはずだ。
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