【卓球】女子単・早田ひなが銅メダル 左腕の痛み乗り越え韓国選手撃破「後悔のないように」

早田ひな

【フランス・パリ３日発】日韓対決を制した。パリ五輪の卓球女子シングルス準決勝（パリ南アリーナ）が行われ、早田ひな（日本生命）が申裕斌（韓国）を４―２で下して銅メダルを獲得。東京五輪銅メダルの伊藤美誠（スターツ）に続き、日本勢が２大会連続で同種目の表彰台に立った。

２日の準決勝は左腕に黒のテーピングを巻いて出場。石田大輔コーチによると、１日の準々決勝時に痛みを覚えたという。それでも早田は「この状態でもやるしかない。明日も勝つしかない。できることを最大限やって後悔のないように頑張りたい」と覚悟を持って大一番へ挑んだ。

この日もテーピングを巻いて出陣すると、韓国が誇る２０歳のホープを相手に、随所でエースのプライドをのぞかせる戦いぶりを披露した。第１ゲームを９―１１で落とすも、第２ゲームは強烈なフォアハンドなどで猛追。ジュースの末に１３―１１で振り出しに戻した。

試合の流れを大きく左右する第３ゲームは、申のペースで試合が進んだものの、終盤に早田が猛反撃。７―１０からの４連続得点で逆転し、ゲームカウントを２―１とした。第４ゲームは緩急のつけた攻撃で申を揺さぶる。点の取り合いが続く中で、早田の力強いスマッシュなどで打開。１１―７で奪い、勝利に王手を懸けた。

第５ゲームは「早田コール」の後押しを受け、幸先よく２点を先制。すぐさま４連続失点を喫したが、３連続得点で追いつく。最後は申の粘りに屈した。しかし、第６ゲームをきっちりとって勝負あり。悔しさをバネに進化を遂げたサウスポーが１つ目の勲章を手にした。