【柔道】疑惑ルーレットに…小川直也氏「疑うのはわかるよ」 それより力説したいリネールの〝すごみ〟

デジタルルーレットの結果は「＋90kg」に

パリ五輪の柔道混合団体決勝（３日＝日本時間４日）で日本は開催国フランスに３―４の逆転負けで銀メダル。３―３から代表戦の階級を決める際に行われたデジタルルーレットによる抽選が、「やらせルーレット」として波紋を呼んでいる。

柔道団体戦の代表戦は、コンピューターによる無作為の抽選で階級を決定する。日本としては１番手で圧勝した村尾三四郎（ＪＥＳグループ）の９０キロ級などが望ましたかったが、ルーレット抽選の結果、今回大会の１００キロ超級金メダリストでフランスの国民的英雄テディ・リーネルの９０キロ超級に…。リネールは本戦で斉藤立（ＪＥＳグループ）に一本勝ちして力の違いを見せており、あまりの都合の良さにＳＮＳ上では「不正ではないか」との声が飛び交い、「Ｘ」では「ルーレット」がトレンド１位となった。

〝疑惑の判定〟が相次いだ柔道競技の最後に、何と〝疑惑のルーレット〟が登場。バルセロナ五輪９５キロ超級銀メダルの〝元暴走王〟小川直也氏（５６）は「（デジタルルーレットは）わかりやすくていいし、コンピューターなら、うさんくさいのはないと思うけどさ。ゲーム性があって面白かったけど…。ルーレットになった瞬間、みんな『リネール出てくる？』と思うわけじゃん。それで本当に出てきたら『そこ、リネール？』って思って疑うのはわかるよ」と苦笑いだ。

その上で「日本の（柔道団体戦の）場合の抽選は、監督があみだくじを引くんだ。そのほうがインチキくさくなくて、いいんじゃない？」と、〝昭和人〟らしく、あみだくじによる抽選を勧めた。それより元暴走王は斉藤にきっちり内股で一本勝ちして金メダルを決めた、リネールのすごみに注目してほしいという。

「リネールは立に相性が悪いと言ってきたけど、完全に研究していた。団体戦の決勝で２回戦って、２回とも立の巨体を内股でもっていこうという発想はすごいよ。リネールが内股をやるってこと自体、あまりないんだ。それで内股をやるってことは、相当研究して、前から斉藤対策を準備してきたってこと。やっぱり素晴らしい王者だよ」と力説。ルーレット抽選も含めて「今大会は、リネールのための大会だったってことだよね」と感服していた。