【レスリング】尾崎野乃香 敗者復活の銅メダルに…思わず涙「私のパリ五輪はこれでよかった」

３位決定戦でオボルドゥドゥ(下)をしのいだ尾崎野乃香

レスリング女子の尾崎野乃香（２１＝慶大）が６日（日本時間７日）、パリ五輪女子６８キロ級で銅メダルを獲得した。

準々決勝（５日）で東京五輪銅メダルのメーリム・ジュマナザロワ（キルギス）に敗れたが、同選手が決勝に進出したため、この日迎えた敗者復活戦を勝ち上がり、３位決定戦で東京五輪銀メダルのブレッシング・オボルドゥドゥ（ナイジェリア）に３―０で勝って表彰台に上がった。

準々決勝敗退で大ショックを乗り越えてつかんだ銅メダルに「最高の気持ちです。金メダリストになるのは、４年後にお預けになったけど、気持ちを切り替えて敗者復活戦、３位決定戦とできた自分を褒めたいですし、応援してくれる皆さんにも感謝を伝えたい。メダルを持ち帰れたのは心からうれしい」とすがすがしい表情だった。

気持ちの切り替えについては、こう語った。「巡ってきたチャンスをものにしてきた人生だと思うので、いつも通りの私だと思って３位決定戦に臨みました。自分以上に私を信じてくれる人たちがいるので、その思いを裏切りたくない思いもあったし、今まで頑張ってきた自分にかわいそうな思いをさせたくなかったので、一生懸命戦いました」。

それでも心残りがないわけではない。「正直悔しいけど、今やれることをやろうと思って、それを成し遂げた時はうれしかったです。本当に金メダルしか見てこなかったので悔しいけど、私のパリ五輪はこれでよかったと思います」。この時は目には涙を浮かべ声を詰まらせた。