【ソフトバンク】首位独走も〝負け方〟の重要性 リーグ断トツの救援防御率に表れる共通認識
東スポWEB / 2024年8月8日 6時12分
パ首位を快走するソフトバンクは7日の2位ロッテ戦(ZOZOマリン)に2―6の逆転負け。前夜の優勝マジック再点灯の勢いそのままに連勝とはいかなかった。初回に栗原の11号2ランで先制するも、その直後に先発・大津がポランコに2試合連発の18号3ランを被弾するなど4失点。点の失い方が悪かっただけに、打線も3併殺を記録するなど流れに乗れなかった。
この日は先発の大津が4回67球で降板。2点ビハインドの5回からは継投に入った。まずは2番手の長谷川が2三振を奪って三者凡退。6回は杉山が2安打を許すも後続を断って無失点でつなぎ、7回は津森が四球を出しながらも併殺でしのぎ3人で仕留めた。試合後、小久保監督は3投手を念頭に「中継ぎはよく頑張った。持ち味を出してくれた」と自ら光を当てた。8回に一軍昇格後3試合目となった尾形が2点を失って4点差がついたが、終盤までどっちに転ぶか分からない緊張感のあるゲームだった。
Vロードを強固にするのは、ただ勝ち星を積み重ねることだけではない。〝負け方〟も重要――。常勝を築いてきたOBたちもよく口にする長丁場のペナントの戦い方だ。今季ブルペンを支える左腕の長谷川は試合後「強く意識している」という劣勢の展開でマウンドに上がる心構えをこう明かした。
「点差を広げられず持っていくのが役割。2点差とかで勝ちパターンの投手が使えない時もある。そういう時にしっかりその役割を担う。たとえ負けても、僅少差で終わるのと5点差で終わるのとでは(チーム全体の士気は)絶対に違いますから」
勝ちパターンのリリーフが年間を通して質の高いパフォーマンスを維持できるのは、劣勢の展開で託せる駒が多いからだ。
開幕前、倉野チーフ投手コーチが「質の高い競争、質の高い投手を一人でも多くそろえる」と繰り返した真意はここにある。「どこでも投げたいですし、使命感を持って投げたい」(長谷川)。根づいた共通認識がリーグ断トツの救援防御率2・42に表れている。
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