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【卓球】何度も涙を流したエース・張本智和の課題 日本代表OBは「普段のツアーと違う準備が必要」

東スポWEB / 2024年8月8日 9時3分

エース張本がまさかの逆転負け。チームを勝利に導くことはできなかった(ロイター)

【フランス・パリ7日(日本時間8日)発】パリ五輪の卓球男子団体(パリ南アリーナ)準決勝で、日本はスウェーデンに2―3で逆転負け。2大会ぶりの決勝進出を逃し、9日の3位決定戦に回った。2―0と勝利に王手をかけながら、まさかの逆転負け。張本智和(21=智和企画)は第2試合で勝利を収めるも、第5試合を接戦の末に落とした。チームを勝利に導くことができなかったエースの課題とは――。

両チームの運命を左右する第5試合の最終ゲーム。ラストは張本が相手の攻撃に対応できず、スウェーデンの勝利が決まった。相手の選手たちが歓喜に沸いた一方で、張本はコートに泣き崩れる。チームメートらが駆け寄る中でも人目をはばからず、悔しさをあらわにした。目を真っ赤にしたエースは「この現実を受け止めなくていい方法があるんだったら、それがいいですけど…」と肩を落とした。

シングルスでは準々決勝で金メダルの樊振東(中国)をあと一歩まで追い詰めた。団体戦でも大黒柱としてチームをけん引したが、五輪の神様は張本を真のエースとはまだ認めていなかった。いったい何が足りなかったのか。張本をよく知る日本代表OBは「張本選手の場合は自分自身のメンタルにまだ勝てていない」と指摘する。

国内外の試合で数々の結果を残してきたとはいえ、五輪は全くの別物。「普段のツアーなどで勝っているからこそ、その時のいいイメージで準備もするし、勝った試合のイメージで準備をしていると思う。でも相手は対策してくるので、その時と違ったプレーをしてくる。だから結局かみ合わないのでは。張本選手はそこへの準備が劣っているのかな」と分析した。

五輪で結果を残すには、臨機応変な対応が重要な要素になるというわけだ。「大舞台になればなるほど、みんな対策も準備も万全になってくる。なかなか前回と同じような戦いはできない」とした上で「ツアーとは別物に捉えて、まずは自分に打ち勝つこと。卓球はすごくメンタルが大事なスポーツ。ちょっとした勇気や思い切りで勝敗は変わってくる。五輪はみんなのプレーが全然違うので、やっぱり同じふうに考えているとだめだと思う」との見解を示した。

厳しい指摘がある一方で、別のOBは「まだ若いからピークはパリ五輪じゃなくて4年後のロサンゼルス五輪だと思う」と奮起を促す。ただ、張本自身のショックは大きく、3位決定戦については「今の気持ちは『頑張りたくない』。もう本当に力は残っていない。でも、やるしかないと言うしかない」と胸中を吐露。報道陣への対応後には、再び涙を流す場面もあった。

大会前には、本紙の取材に「メダルが全てじゃないけど、メダルを取らなければ始まらない」と語っていた。失意を乗り越えた先にある銅メダルを勝ち取ることが、きっと4年後につながるはずだ。

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