小林製薬の山根新社長 前会長の特別顧問報酬月額２００万円に言及「『事業再建に貢献したい』と」

山根聡氏

小林製薬新社長の山根聡氏が８日、大阪市内で行った会見で、前会長の小林一雅氏が月額報酬２００万円で特別顧問に就任した点について言及した。

同社は、紅麴を含むサプリメントで健康被害が相次いでいることから、会長の小林一雅氏が引責辞任し、特別顧問に就任。ところが、その報酬として３年の契約期間で、月額２００万円が支払われることが明らかになった。小林製薬は、通常顧問には月額５０万円で契約期間２年と定めており、疑問の声が上がっていた。

経済同友会の新浪剛史代表幹事も「これだけ社会に迷惑をかけた会社で、甘い体制を是としたのか、公に説明すべきだ。取締役会の問題だ」と非難。

これに山根社長は「あのコメントを読んだ時は、正直自分も恥ずかしかったし、ショックでもありました」と明かした。

もっとも「特別顧問については『事業再建に貢献したい』という話でありました。前会長は新製品の開発それとマーケティングという形で長年、小林製薬に貢献された。そこにはわれわれの気付いていない着眼点とか視点があり、ものづくりに役立つ」とも語った。

３月の会見に小林前会長が現れなかったことについては「執行サイドのトップとして社長が出るという判断だった」と説明した。

また、「今回、本人は辞任しておりますので、今回は会見に同席できなかった」と説明したが、特別顧問としての説明責任について追及されると「本人にそれをどう判断、決断していただくか…。私は、説明責任を果たすべきだと思います」とした。