【甲子園】大谷翔平から本塁打放った「田端ブラザーズ」 母校・大阪桐蔭が抱える〝課題〟をズバリ
東スポWEB / 2024年8月9日 5時10分
第106回全国高校野球選手権大会の第2日第1試合で強豪の大阪桐蔭が登場し、興南(沖縄)を5―0で下して好スタートを切った。相手先発の田崎(3年)から巧みな試合運びで得点を重ね、先発の中野(2年)が完封劇を演じた。しかし、そんな快勝にも同校OBの高校野球ユーチューバー「田端ブラザーズ」の田端良基氏(30)は〝弱点〟を指摘。覇権奪回に燃える大阪桐蔭が抱える課題とは…。
3回に一死一、二塁から1番の吉田(3年)が右中間を破る2点適時三塁打などで3点を先制し、4回にも3連打から2点を追加。好投手の149キロ左腕・田崎を攻略し、投げては中野が4安打完封でねじ伏せた。
ともに春夏連覇を達成した強豪校対決を制し、甲子園通算70勝目の最多記録を更新した西谷監督は「初戦は難しい。今日は守り勝ちです。やりにくい相手と当たりましたが、選手がよく準備してくれた。課題を言い出したらキリがない。もっともっとしっかり打って、もっともっと守って、粘りに粘って大阪桐蔭の野球をしたい」と2018年以来の頂点を見据えた。
しかし、危なげない試合に見えても「田端ブラザーズ」の田端氏は問題点を挙げた。中野については「下級生で興南との初戦を任され、完封したのはえらい」と褒めたものの「左打者が全く田崎くんの変化球に対応できていなかった。吉田くんも宮本くんも打ったのはストレート。特に低めのスライダーの見極めができていない。それを相手の我喜屋監督が気づいていなかったと思う」と厳しい言葉を並べた。
打線は1番から5番まで左打者が並び、3番・境、4番・徳丸、5番・内山(いずれも3年)は変化球を捉えられずに無安打に終わっている。「4回に吉田くんが三塁打したけど、その前のストレートに詰まってファウルにしている。それでタイミングが合っていないと思ってストレートを続けたんでしょう。そこに相手が気づいていたら展開は変わっていた。自慢のクリーンアップが打てないのは問題と思います」とした。
戦前のV予想では大阪桐蔭を「ノーマーク」とした田端氏。初戦を見ても見立ては変わらず「5点をいただいた試合だったと思います。今大会はいい左腕がたくさんいるので今後が心配です」と不安をのぞかせた。
試合後、興南の我喜屋監督は「大阪桐蔭さんは田崎の直球に対応する練習をしっかりやってきたという印象だった。3回、4回はそれがよく分かった」と振り返り、田崎は「荒れてボールが高めにいってしまった。打球の強さが沖縄大会と違った」と肩を落としたが、意識を変えれば流れを引き込めたかもしれない。
今大会は東海大相模(神奈川)の藤田(3年)、京都国際の中崎(3年)と西村(2年)、中京大中京(愛知)の中井(3年)、智弁学園(奈良)の田近(3年)、広陵(広島)の山口(3年)、神村学園(鹿児島)の今村(3年)ら好左腕がめじろ押し。王者の復権ロードは険しそうだ。
☆たばた・よしき 1994年6月27日生まれ、和歌山市出身。大阪桐蔭で4番を務め、3年時の2012年に藤浪晋太郎(メッツ3A)、森友哉(オリックス)らと春夏連覇を達成。花巻東・大谷翔平(ドジャース)から甲子園で本塁打を放った唯一の打者。卒業後は亜細亜大学に進学するも3日で中退。日本ウェルネスポーツ専門学校(北九州)野球部にも所属した。人脈を生かしてオーダーメードスーツの仕事を始め、20年にユーチューブチャンネル「田端ブラザーズ」を開設。大阪桐蔭の〝裏ネタ〟などを楽しく発信し、登録者数4万人を超えている。
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