日向灘M7・1地震は南海トラフ巨大地震を誘発するか お盆帰省で「注意すべき点」
東スポWEB / 2024年8月9日 6時10分
南海トラフ巨大地震との関連はあるのか。8日午後4時43分ごろ、宮崎県南部で震度6弱の地震があった。気象庁によると、震度6弱の地震の震源地は日向灘で、震源の深さは約30キロ。マグニチュード(M)7・1と推定される。場所が場所だけに気象庁はすぐに調査を行い、会見で「南海トラフ巨大地震の発生可能性が平常時に比べて相対的に高まっている」として注意情報を出した。
気象庁によると、駿河湾から遠州灘、熊野灘、紀伊半島の南側の海域および土佐湾を経て日向灘沖までのフィリピン海プレートおよびユーラシアプレートが接する海底の溝状の地形を形成する区域を「南海トラフ」という。このトラフに沿って発生する地震は、100~150年間隔で起きてきた。
前回の南海トラフ地震の昭和東南海地震(1944年)と昭和南海地震(1946年)が発生してから80年近くが経過したため、政府の地震調査委員会はM8~9級の地震が30年以内に起きる確率を70~80%と算出している。もし南海トラフ巨大地震が発生した場合、30メートルの巨大津波を引き起こす可能性があり、最大32万3000人が死亡すると想定されている。
今回の地震の震源地は南海トラフ巨大地震の想定震源域の範囲内のため、巨大地震を誘発するのではないかとの声が出ている。一方で、2009年に東海沖の駿河湾でM6・5の地震、19年に日向灘を震源とするM6・3の地震が発生したが、巨大地震が起きなかったため、今回の地震も南海トラフのストレスが抜け、危険性は減少するという見方もある。
大きな地震があると、発生から1週間程度は地震に注意するべきだといわれる。特に2~3日程度は大きな地震が発生することがある。
防災事情通は「気象庁は会見で、『巨大地震は前触れなく突然来る』とポロっと言ってしまいました。予測はそれだけ難しいのです。本格的な南海トラフ巨大地震が起きるかは、これから余震をみていかないと断言できません。いずれにせよ、今後、地震の大小を問わず心配されるのは、猛暑で停電が起き、エアコンが使えなくなること。冬は厚着でやり過ごせますが、この夏の暑さは危険です」と指摘する。
また、お盆の帰省の時期でもある。
「南海トラフに該当する地域に帰省する場合、帰省中に万が一の大地震が起きることを想定して、現地の人に迷惑をかけないように、3日から1週間分の水と非常食、携帯食料を持参する方がいいかもしれません。帰れなくなる可能性もあり得ます」(同)
これから南海トラフ巨大地震につながるのか、今回は単発だったのか。心と防災グッズの準備はしておいた方がいいかもしれない。
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