岸田首相「南海トラフ地震情報」で外遊中止 総裁選対応はお盆明けと自民内は見立て

総裁選再選を狙う岸田首相

岸田文雄首相は９日、気象庁が次の巨大地震に注意を呼びかける「南海トラフ地震臨時情報」を発表したことを受け、中央アジアなどへの訪問を取りやめた。

この日、岸田首相は長崎市の平和記念式典に出席後、４日間のスケジュールで中央アジアのカザフスタンなど３か国訪問の予定を変更し、都内に戻って松村祥史防災相らと地震対応を協議した。

これに先立ち長崎市で開いた会見では、今月２０日に正式な日程が決まる予定の自民党総裁選の対応を問われた際「先送りできない課題に１つひとつ取り組み、結果を出すことに全力をあげて専念しています」と述べるにとどめた。

同党議員は「岸田総裁は外遊を取りやめて地震対応を優先したことは、国民からも評価されるだろう。わが党の総裁選は石破茂元幹事長が総裁選に意欲を示しているが、立候補に必要な２０人の支持が集められるか。岸田総理の総裁選の対応は、お盆明けになるのではないか」と語った。

一方、９月２３日に投開票が行われる立憲民主党代表選に立候補する意向を固めた泉健太代表はこの日、長崎市の平和記念式典に出席後、国会内で開かれた「こども国会２０２４政策提言発表」に出席した。

その後、報道陣の取材に応じた泉氏は、枝野幸男前代表が国会内で代表選に出馬する意向を示したことについて「枝野氏なりの決断だ。党の重鎮であり、立憲を結党された方で、その思いが人一倍強い方だ」と語った。