「伝説の怪奇派レスラー」ケビン・サリバンさん死去 74歳…ホーガンと抗争、日本各団体にも参戦

亡くなったケビン・サリバンさん（1992年）

米ＷＷＥは９日、怪奇派レスラーとして活躍したケビン・サリバンさんが死去したと発表した。７４歳だった。

クラウドファンディングサイト「ＧｏＦｕｎｄＭｅ」に開設されたサリバンさんの支援ページによると、今年５月にフロリダ州で事故に遭い、緊急手術。一命は取り留めたものの、敗血症や脳炎などの合併症に見舞われたという。海外プロレスメディアは、その後に健康状態が急速に悪化していたと伝えた。

サリバンさんは１９７０年にデビュー。ＮＷＡ南部地区で頭角を現し、ＷＷＥ（当時はＷＷＷＦ）に参戦した。７４年には全日本プロレス出場で初来日し、ジャンボ鶴田やザ・デストロイヤーらと一騎打ちした。８２年にはフロリダで怪奇派レスラーに変身。オカルトキャラの「プリンス・オブ・ダークネス（闇の王子）」となって、人気を博した。９０年代にはＷＣＷで活躍し、カクタス・ジャックとのコンビでＷＣＷ世界タッグ王座を獲得。その後は怪奇派集団「ダンジョン・オブ・ドゥーム」を率いる「タスクマスター」となって、ハルク・ホーガンと大抗争を展開した。

９２年にＦＭＷ参戦を果たすと、Ｗ★ＩＮＧにも出場。９７年４月には新日本プロレス・東京ドーム大会にも出場した。一方でマネジャー、ＷＣＷでは裏方のブッカーとしても活動した。

米ニュースサイト「ＴＭＺスポーツ」も「１９９０年代にハルク・ホーガンの最大ライバルとして有名だったプロレス界の伝説、ケビン・サリバンが悲しいことに亡くなった」と報道。ＷＷＥでＣＣＯ（最高コンテンツ責任者）を務めるトリプルＨは、自身のＸで「ケビン・サリバンは、プロレス史上最もユニークな頭脳の持ち主の一人で、創造の限界を押し上げ、魅力的なキャラクターを生み出してリングに上がった。彼はプロレスに揺るぎない情熱を持っていた」などと追悼した。

〝狂乱の貴公子〟リック・フレアーもＸで「訃報を聞いてとても悲しい。ケビン、安らかに眠ってくれ。君は史上最高のアスリートであり、友人だった」と「闇の王子」の死をいたんだ。