【陸上】マラソン6位の鈴木優花 実業団入り後…不可欠だった山下佐知子特任コーチとの〝会話〟
東スポWEB / 2024年8月12日 6時5分
〝復活劇〟の要因は――。パリ五輪陸上女子マラソン(11日、パリ市庁舎前~アンバリッド前=42・195キロ)が行われ、初出場の鈴木優花(24=第一生命グループ)は自己ベストの2時間24分02秒で6位入賞。「楽しい五輪だった」と喜びを語った。
累積高低差が438メートルと起伏が激しい五輪史上最困難コースを有効活用し、アフリカ勢に食らいついた。「上り坂でゆっくりのペースになった時に、じわじわと追いつけたら」と自らでレースを展開。アフリカ勢の走りに「つくのに不安が一回よぎったけど、やっぱりつかないと入賞はできないと思っていた」と最後まで攻めの姿勢を貫いた。
大東大時代は全日本大学女子駅伝で3年連続の区間賞を獲得。初マラソンとなった2022年名古屋ウィメンズでは日本学生記録の2時間25分2秒をマークするなど、将来を有望視されたランナーだった。しかし、実業団入り後は「自分と深く向き合う時間が増えて余裕ができたけど、やっぱり大学時代と練習が違ったので、1年目は練習に向かう中で気持ちをつくるのが難しかった」と告白。環境の違いに戸惑いを感じたという。
それでも、山下佐知子特任コーチとの会話を重ねる中で課題を改善した。「私の感じていることは言わないと伝わらないので、理想の流れだったりとか、自分の感覚と山下さんの感覚を深くすり合わせることで、徐々に練習と自分の体の反応がマッチするようになってきた」と手応えをつかみ、23年マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で優勝。パリ行きのチケットを勝ち取り、真夏の祭典でも堂々たる走りを披露した。
今後については「山下さんと相談しながら」と前置きした上で「もしも出られるなら(来年の)世界陸上は東京の開催なので、みなさんにまた(走りを)お見せしたい気持ちもある。また、その次の世界選手権だったり、ロサンゼルス五輪に向けてしっかり頑張っていきたい」と決意表明。日本記録の更新と五輪でのメダル獲得へ、パリでの経験を力に変えていく。
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