【ゴルフ】メダルへ１差の山下美夢有に海外メジャー制覇の期待 「スポット参戦でも勝負できる」の声

１差でメダルを逃した女子ゴルフの山下美夢有（ロイター）

パリ五輪ゴルフ女子であと一歩メダルに届かなかった山下美夢有（２３＝加賀電子）が、スポット参戦での海外メジャー制覇を期待されている。

パリ五輪ゴルフ女子最終日（１０日）に、３位から出た山下は１オーバーと落として通算６アンダーの４位。銅メダルの林希妤（中国）とは１打差だっただけに、９番パー５とティーショットを池に入れた１６番パー３のダブルボギーが痛恨だった。言うまでもなく本人も「９番と１６番のダボがもったいなかった」と悔やんだ。

メダルには届かなかったとはいえ、世界に実力をアピール。現地で山下の奮闘をねぎらった日本女子プロゴルフ協会（ＪＬＰＧＡ）の小林浩美会長は「金は狙えたし、金のゴルフはやっていた。めっちゃ惜しかった。〝世界のメジャー〟で４位はすごい。なかなかできないですよ。１６番は惜しかったし、９番のダボから相当辛抱してやっていた。すごいです。よく粘ったし、１７、１８番もあきらめずやっていた」と絶賛していた。

今季は、大逆転でパリ五輪に滑り込んだ。２位と大健闘したメジャー第３戦「全米女子プロ選手権」など、ここまですべてのメジャーに出場して存在感を発揮。今後はメジャー最終戦「ＡＩＧ全英女子オープン」（２２～２５日）が控える。

ただ本人は将来的な米ツアー本格参戦は口にしている一方で、明確な時期については明言しておらず、軸足は国内ツアーに置いている。一般的には、スポット参戦でのメジャー制覇は環境面での適応など難しいとされるため、米ツアーに本格参戦して勝ちにいくのがセオリーだが、ツアー関係者から「コースやコンディションによっては勝負できる力はある。ノンメンバーで勝ちにいくのもありではないか」との声が上がる。

スポット参戦のメジャー勝利といえば、２０１９年の全英女子を制した渋野日向子（サントリー）。海外メジャー初参戦、初勝利の渋野と状況は異なるが、国内からの殴り込みでメジャー制覇も興味深い挑戦と言えそうだ。