「フレンズ」俳優マシュー・ペリーさん薬物死で５人訴追 「ケタミン女王」も

２月の全米映画俳優組合賞で追悼されたマシュー・ペリーさん（ロイター）

米司法省傘下の麻薬取締局は１５日、人気テレビドラマ「フレンズ」で知られる俳優マシュー・ペリーさんの薬物死に関与した疑いで、５人が訴追されたことを明らかにした。うち２人は同日に逮捕した。

同局の発表書面によると、５人には医師２人とペリーさんの助手が含まれる。逮捕された２人は医師および北ハリウッドの「ケタミン女王」として知られる麻薬売人。５人の間で、ペリーさんが薬物依存症で麻酔薬のケタミンに関心があることが分かり、違法な取り引きを通じて得た同薬物を故人に売りつけ過剰投与した疑いがある。危険性のあるケタミンの使用には一定の医療的措置が必要なのに行わなかったともみられる。「女王」による１０月２４日の密売分が死を引き起こしたとされる。

１９９４年から２００４年に放送された「フレンズ」で人気女優ジェニファー・アニストンらと共演したペリーさん。その役名チャンドラーで親しまれた。５４歳だった昨年１０月２８日、ロサンゼルスの自宅浴槽で遺体となって見つかった。後にケタミンの摂取による急性作用が死因であることが判明した。

医師の間では「あのバカが（ケタミンに）いくら払うだろうか」とのやり取りがあったことも判明。連邦検事は「ペリーさんの幸福より、いくら儲けるのかを気にしていた」と５人を断罪した。