【甲子園】智弁学園・小坂監督「勝負をかけた試合」 今夏初登板の１年生左腕抜擢も８強敗退

智弁学園の先発は１年生左腕の杉本

第１０６回全国高校野球選手権大会の第１２日（１９日）準々決勝第３試合で２年連続２２度目出場の智弁学園（奈良）は２年ぶり３度目出場の京都国際に０―４で零封負けを喫し、３年ぶりのベスト４進出を逃した。

最後までホームが遠かった。先発には１年生の杉本真滉を大抜擢。小坂監督は「一番調子が良かったのもあるし、投球練習を見た上でこいつはいけるなと」と起用意図を明かした。エースの田近（３年）については「もう限界ですから。一人でずっと投げるわけにもいかない。僕自身、勝負をかけた試合だった」と説明した。

杉本が３回にピンチを背負うと、すかさず浅井（３年）にスイッチ。後続を抑えピンチをしのいだ。しかし、４回に適時打を許すなど２失点。９回に田近を起用するなど、計４投手で継投したが、４点を奪われ、流れを引き寄せることはできなかった。

打線は相手先発・西村（２年）の前に沈黙。９回には先頭の３番・山崎（３年）が右前打で出塁したものの、中道、近藤の中軸２年生コンビが後に続けず、最後は主将の知花（３年）が空振り三振に倒れ、試合終了となった。

指揮官は「最後まで元気があって、山崎が出た瞬間にひょっとしたらあるんちゃうかなと思いましたけど。でも４点目ですね。これが痛かった」と試合を振り返り、「予選からずっとやり続けてきて、ここまでチームが成長したのは素晴らしかった。生徒たちはよく頑張った」とねぎらった。

この日の敗戦で明日からは新チームが始まる。小坂監督は９回に凡退し、チームの反撃ムードに水を差した中道に対し「これで分からないと。チームの中心になるのは間違いない子なんで。いい勉強になったし、一番悔しい思いをしてるんじゃないですか」と主砲の奮起に期待をかけた。