テイラー・スウィフトの「ニセ支持画像」をトランプ氏側が放置 フェイク認定済みだが…

確信犯か（ロイター）

米大統領選の共和党候補で前職のドナルド・トランプ氏のＳＮＳ「トゥルース・ソーシャル」アカウントは日本時間２０日、フェイクと指摘された人気歌手テイラー・スウィフトとそのファンが同氏への投票を呼びかける写真などを削除せずに放置している。

トランプ氏のアカウントは１９日、「スウィフティーズ」と総称されるファンとみられる女性たちが、胸に「スウィフティーズ・フォー・トランプ」との文字が入ったＴシャツを着ている写真入りの投稿を共有。元投稿には「ＩＳＩＳによってスウィフティーズは、ホワイトハウスに強いリーダーを求める気持ちを固めた。スウィフティーズ・フォー・トランプの運動はリアルだ！」との記述も見られる。

この共有投稿には、星条旗をデザインしたハットをかぶるテイラーとみられる女性が、前に伸ばした右手から人差し指を突き出すポーズの画像もあり、「テイラーはあなたたちにドナルド・トランプへの投票を望む」とのキャッチコピーが大きく記されている。

テイラーは、８～１０日に予定されていたオーストリア・ウィーン公演が、テロ計画の対象になっているとして中止された。容疑者も逮捕されており、過激派組織イスラム国（ＩＳ）との関与が疑われている。問題の投稿は、テイラーの安全を願うファンが強い指導者としてトランプ氏の大統領復帰を望むとの理屈だが、テイラー本人は今回の選挙について態度を示しておらず、投稿写真はあり得ないような状況を示している。

米メディアは一斉に、トランプ氏のアカウントが偽画像を共有した疑いを報道。だが、こうした指摘から十数時間が経過した日本時間２０日正午過ぎの時点で、一連の投稿は削除されていない。