【西武】高橋光成7キロ増の成果微妙 MLB側は静観「今の体を扱えるようになってくれば…」
東スポWEB / 2024年8月21日 11時39分
西武・高橋光成投手(27)が20日のオリックス戦(前橋)で今季12度目の登板。5回76球を投げ、毎回の7安打を打たれながら要所を締め、今季初の無失点投球を見せたが、勝ち負けはつかなかった。チームは7回に佐藤龍の適時打で虎の子の1点をもぎ取り、高橋の粘投をつなげる形で1―0と逃げ切った。
5年ぶりに地元・群馬に凱旋登板した高橋光は「今日は楽しみにしていた試合なので、粘り強くゼロで終えられたことはよかったです。5年ぶりの地元での開催となりましたが、たくさんの方から楽しみにしていると言ってもらっていたので、うれしかったです」と登板を振り返った。
試合後の渡辺久信監督代行(59)は「調子自体はいい時の光成ではなかった。ヒットを打たれながら要所要所で連打を許さなかった。今日は長いイニングという風には考えていなかった」とコメント。前回12日の日本ハム戦(エスコン)では右脇腹に違和感を覚え、6回途中で降板していただけに、予定の5回を無難に抑えたことで合格点を与えていた。
ただ、この日の投球では左打者のインコースへの制球が定まらないなど課題も散見された。そんな右腕にはMLB関係者も「コマンド(狙ったスポットに投げる能力)にまだ問題を抱えているものの、彼は10年のキャリアの中で一定の実績を挙げてきたピッチャー。今の体を扱えるようになってくれば、そこも落ち着いてくるかと思う」(ア・リーグ球団スカウト)と評しており、今後の推移を見守っていく姿勢だ。
約1か月半の戦線離脱の間もオフのトレーニングで7キロ増やした体を変えることなく、再び一軍に戻ってきた。これについても前出のMLB関係者は「高橋の強い意志の表れ」と見ており、こう続ける。
「個人トレーナーと相談しながら取り組んできたトレーニングを、結果が出ないからと途中で投げ出してはそこまでの覚悟ということ。もちろん上のステージに行くためのトライなのだろうから、どうやって自分のものにしていくのか、その過程を見ていきたい」
相変わらず未勝利のまま0勝9敗、防御率も4・24と結果は出ていない。しかしながら、この日の投球内容を見る限り、改善の兆しは少しずつ表れ始めてきた感もある。
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