1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

【酒飲みの新常識】ゆっくり飲めばハッピー度も上がる「ゆっくりビアグラス」誕生秘話

東スポWEB / 2024年9月1日 10時14分

ユニークな形状の「ゆっくりビアグラス」

「ゆっくり飲むのがカラダにいい」――取材をさせていただいた数々のドクターがそう言うけれど、いざ飲むと全く実践できない。特に最初の1杯に選びがちなビールは、喉の渇きに任せ、ゴキュゴキュ飲んでしまう。そんな酒飲みにおすすめしたいのが、『よなよなエール』で知られるヤッホーブルーイングが開発した「ゆっくりビアグラス」だ。

これはその名の通り、ビールを時間をかけて飲むことができるグラス。同社代表取締役社長の井手直行氏は「ビールファンの健康を考慮しつつ、酒席で笑いのネタになるのが狙い」だと話す。また、せっかくおいしいビールを飲んでも、飲み過ぎて二日酔いになり、結果として飲み手のハッピー度が下がってしまうのを避けるためだそう。

「なるほど納得」と素直に言いたいところだが、企業としてビールの消費が下がってしまう心配はなかったのだろうか? この疑問に対し井手氏は「一時的に消費が減っても、健康をキープしながら長く飲んでもらえたらいい」と言う。こういう考え方なら、「飲酒ガイドライン」が推奨する適正飲酒も前向きにとらえられそうだ。

さて、実際のグラスの使用感だが「ホントに飲みにくい」の一言(笑)。飲み干すまで通常の3倍かかるし、注ぐにも一苦労だという。完成まで半年を要した砂時計に似た形状は洗浄にも時間がかかりそう。しかし、喉越しを求めたビールではなく、色や芳醇な香り、そして温度変化を楽しむクラフトビールだからこそ、このグラスの形状が最大限に生きる。

実はこのグラス、抽選販売を行っていた(税込9800円。抽選は既に終了)。限定10個のところ、現在2600件以上の応募があり、さらには飲食店からのオファーも殺到し、増産を前向きに検討中だという。ということは、近い将来、あちこちの店でゆっくりビアグラスでビールを飲める日が来るのかも。翌日が早朝出張、健康診断、また商談でどうしても酔っぱらうことができない宴の時など、健康維持目的以外にも活躍しそうだ。
はいし・かおり 酒ジャーナリスト、エッセイスト。「酒と健康」をテーマに医師を取材。γ―GTPの数値(14IU/L)が自慢。酔うとウクレレを弾いて歌うクセがある。自著「名医が教える飲酒の科学」はシリーズ累計17万部を超える。好きなお酒は日本酒とスパークリングワイン。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください