テノール歌手と彫刻家の〝二刀流〟秋川雅史が二科展に４年連続入選「写実にこだわった」

秋川雅史と「木彫ヘラクレスオオカブトとギラファノコギリクワガタ」

テノール歌手で「千の風になって」が大ヒットした秋川雅史が、「木彫ヘラクレスオオカブトとギラファノコギリクワガタ」で、第１０８回「二科展」（彫刻部）に４年連続で入選を果たした。

２００７年に「千の風になって」がヒットしたことで知られる秋川は現在、「歌手」と「彫刻家」の二刀流で活躍の場を広げている。秋川が彫刻活動を始めたのは２０１０年に訪れたドイツで出会った作品がきっかけ。これまで「木彫楠公像」（２０２１）、「木彫龍図」（２０２２）、「木彫蛙と蛇」（２０２３）が３年連続での入選となり、この度「木彫ヘラクレスオオカブトとギラファノコギリクワガタ」で４年連続の入選となった。

まるで本物のヘラクレスオオカブトとギラファノコギリクワガタが戦っているような作品だ。秋川は「子供の頃からの永遠の興味の対象である、カブトムシとクワガタムシが戦ったらどちらが強いのか、という姿を作品にしたら面白いのではないかというアイデアが湧いてきました」とコメント。

実際に秋川はヘラクレスオオカブトを１０年以上、ブリード（飼育繁殖）しており、知り尽くしているという。それに対する世界一長さのあるギラファノコギリクワガタ。秋川によれば「そもそもこの２匹の昆虫は生息地域も違い、本来自然界で対決する事は絶対にありません。特徴も異なる者同士が自分の特技を活かして戦う、まさに“異種格闘技”であります」という。「秋川の彫刻といえば本物そのものと言われるよう、今回も写実にこだわってみました。かつて日本画家、竹内栖鳳が『動物を描けば匂いまで描く』と言われましたが、私は、見た人が思わず手を伸ばし捕まえたくなるような“超写実主義”を目指してみました」としている。

今年の８月２日に地元の愛媛県で開催された秋川雅史親子三世代によるファミリーコンサートから、親子三世代テノール共演にて披露された「千の風になって」がユーチューブチャンネル「秋川雅史 クラシック」で公開されている。、秋川自身が編集したこの動画は８月３０日に後悔してから、４日間で４０万回再生を突破。テノール歌手と彫刻家としての秋川の活動に注目だ。