チバユウスケ最後の声…名曲「抱きしめたい」のラストでチバは叫ぶ【アナログで聴きたい名盤】

東スポWEB / 2024年9月8日 10時8分

Ｔｈｅ　Ｂｉｒｔｈｄａｙ／ＬＩＶＥ　ＡＴ　ＮＡＫＡＮＯ　ＳＵＮＰＬＡＺＡ　２０２２“ＧＯ　ＷＥＳＴ．ＹＯＵＮＧＭＡＮ”（２０２４）

【ＴｈｅＢｉｒｔｈｄａｙ／ＬＩＶＥＡＴＮＡＫＡＮＯＳＵＮＰＬＡＺＡ２０２２“ＧＯＷＥＳＴ．ＹＯＵＮＧＭＡＮ”（２０２４）】

昨年１１月２６日に５５歳の若さで急逝したチバユウスケの最後のツアー最終公演（２０２２年１２月８日、中野サンプラザ）を完全収録した３枚組ライブ盤。Ｂｌｕ―ｒａｙも同時発売され、アナログ盤は３枚組のボリュームだ。現時点でＣＤの発売はない。

公演前日にリリースされた最後のＥＰ「月夜の残響」収録の「トランペット」で幕を開け、全１９曲、圧巻の疾走力でチバが叫び続ける。バンドの真骨頂が凝縮された３枚組だ。「ＣＯＭＥＴＯＧＥＴＨＥＲ」「抱きしめたい」「声」などおなじみのナンバーから「ＲＥＡＤＹＳＴＥＡＤＹＧＯ」からの「ローリン」で幕を閉じる。とにかく息をつく間もないほどの性急感でまるでチバが目前で歌っているような錯覚に陥ってしまう。

いまだにチバの死を信じられないファンは多いだろう。このアルバムを聴くと余計にその思いは強くなる。

東日本大震災への鎮魂歌とも受け取れる名曲「抱きしめたい」のラストでチバは叫ぶ。「天使が消えたんだ／俺らの街から／だから奪い返すって」。我々の英雄は消えてしまった。奪い返すすべもない。だからこそチバの最後の声は胸に突き刺さる。改めて合掌。（敬称略）

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