【ソフトバンク】守護神オスナの〝超速〟復帰プラン浮上 連敗４で止めたチームに「追い風」

一軍に合流したオスナ(左)と握手するソフトバンク・小久保監督

ソフトバンクは８日の西武戦（みずほペイペイ）に３―１で勝利し、連敗を４で止めた。先発・松本晴が６回途中２失点の好投で今季２勝目。優勝へのマジックは減り「１３」となった。

見事に接戦をものにしての連敗ストップ。重苦しい雰囲気を振り払うためにも、勝利が一番の薬とも言えるが、今のホークスにはさらなる特効薬の存在がある。アメリカから再来日したロベルト・オスナ投手（２９）の存在だ。早期復帰に意欲を見せる守護神に、超速復帰の可能性が出てきた。

腰の検査、治療のために渡米していたオスナは６日に再来日。翌日には小久保監督や球団幹部らと今後のプランについて話し合いを実施した。右腕は「体の状態はいい。自分としては一日でも早く復帰して、チームの力になりたいと思っている」と意気込むばかりだ。

守護神の意欲の高さは、その体形にも表れている。米国の検査で受けた指摘は「腰の炎症」と「減量」だったという。オスナは１か月にわたる〝食生活ダイエット〟を実行。野菜、むね肉など脂質を抑えた食事を心掛けた。「焼き肉を１か月我慢したら、この体になりました」と語るように実に１１キロの減量に成功した。「やせたことで腰の炎症も治まった」とその効果はバツグンだ。

こうした意欲的な姿勢を見せる助っ人に球団が用意したのが〝超速復帰プラン〟だ。８日にブルペンにも入ったオスナは、１０日に筑後で行われる三軍戦で実戦復帰することを明言。その試合に先発として復帰する見込みだという。

状況によっては球数による交代もあり得るが、予定は１イニング。１０日に２回目のブルペンに入る計画もあったが、本人とも話をした首脳陣は実戦調整の前倒しに踏み切った形だ。

三軍戦の登板後に倉野コーチと話し合いを行い、その後のプランを決定する予定。場合によっては１試合調整後の〝即一軍復帰〟の可能性もゼロではない。オスナ本人はその気だ。

松本裕や藤井など故障者が相次ぎ、救援陣はまさに〝火の車〟状態。守護神が早々に戦線に戻るとなれば、今後の戦い方にもプラスになることは間違いない。

こうした知らせを受けてかチームも奮起した。先発・松本晴は初回からストライク先行で押していく投球を披露。２回、甲斐の先制２点タイムリー二塁打に「気持ちが入った」という左腕は波に乗った。直後の３回には３者連続三振を奪うなど圧巻の投球を見せ、６回途中１失点。野手陣も８回二死二塁のピンチで周東が好捕を見せるなど、一丸となって白星をつかんだ。

試合後、小久保監督は「今日はチームが今年一番勝つというところに関して、ひとつになっていた」とホッとした表情を見せた。日本ハムが敗れたためマジックは「１３」。「優勝に向けて再加速していきたいと思います」と語る指揮官の言葉通り、Ｖロードを再びひた走りたい。