【秋場所】玉鷲が元関脇青葉城に並ぶ通算連続出場１６３０回 今場所は記録ラッシュ

佐田の海（左）に敗れるも連続試合出場記録最多タイに並んだ玉鷲

角界の新鉄人が大記録を打ち立てた。大相撲秋場所２日目（９日、東京・両国国技館）、幕内玉鷲（３９＝片男波）が幕内佐田の海（３７＝境川）との取組で初土俵以来無休の通算連続出場記録１６３０回に到達。昭和の時代に「土俵の鉄人」と称された元関脇青葉城の〝不滅の金字塔〟に肩を並べた。

節目の一番を白星で飾れなかった。土俵際まで攻め込みながら、最後は佐田の海のはたき込みに屈した。玉鷲は「もっと頭を使えという感じ。攻めるだけじゃなく、相手は逃げるのは分かっていたので…」と悔しげな表情。それでも大記録樹立には「うれしいものですね。観客が祝福？ 土俵を下りる時に、ここまで頑張って良かったなと。いいご褒美になった。自分一人ではここまでこられない」と感慨ひとしおだった。

今場所は玉鷲にとって記録ラッシュの場所でもある。幕内在位９０場所は９位タイ、幕内出場１３３４回は単独６位。３日目（１０日）に出場すれば、幕内連続出場記録でも６位タイとなる。普段は記録を「意識しない」と語る鉄人にとっても、この日の金字塔は特別だった。「皆さんがさんざん言うから脳に入るんですよね。意識？ もちろん。やっぱり隠せない」と笑った。

もちろん、玉鷲にとっては通過点に過ぎない。「しっかり１５日間やりたい。反省して、また明日に生かしたいと思います」。１１月で４０歳を迎える鉄人は、前人未到の道を走り続ける。