小泉進次郎氏に試練の生討論「三番勝負」 橋下徹氏、小川彩佳アナが手ぐすね

今のところ順調だが…

自民党総裁選（１２日告示、２７日投開票）は期間中、全国で街頭演説会が開かれるほか、テレビやネットでの討論会も連日行われる。各番組の司会者やＭＣ、コメンテーターが手ぐすね引いている中、注目されるのは小泉進次郎元環境相の対応力が問われる〝三番勝負〟だ。

１６日間にわたって繰り広げられる総裁選で、候補者はメディアに出ずっぱりになる。予定されているだけでも全国８か所での街頭演説会、青年局・女性局主催の演説会、日本記者クラブでの討論会のほか、１０以上のテレビやネット番組に出演するのだ。

小泉氏は立候補記者会見で「知的レベルの低さで恥をかく」との質問を何とかさばいていたが、告示後の最初の試練となるのは１４日に日本記者クラブで行われる討論会だ。各テレビや新聞のベテラン記者が質問を繰り出すほか、候補者同士でのフリーテーマでの討論が行われるのが恒例になっている。注目は石破茂氏と小泉氏の激突だ。

石破氏は先月末に討論会の方法について、小泉氏を念頭に「くじ方式」を提案した。事前にテーマが設定されている場合、小泉氏は想定問答で切り抜けられるが、抜き打ちの質問への対応力を疑問視したからだ。世論調査で１、２位を争う両者だけに石破氏は政策論争で、実力の差を見せつけたいところ。ＮＨＫで生中継される中で、難易度の高い質問をぶつけるのは必至だ。ほかにもフリータイムが設けられる討論会は複数行われる予定で、石破氏と小泉氏の〝名勝負数え歌〟となるのか。

翌１５日も大変だ。元大阪府知事で橋下徹氏がコメンテーターを務めている「日曜報道 ＴＨＥ ＰＲＩＭＥ」（フジテレビ系）に候補者は出演する。「橋下氏が政治家に歯に衣着せぬ発言で、たびたびヒートアップしてのバトルになり、ニュースにもなります。総裁選中、各番組はだいたい１回ずつの出演ですが、『日曜報道』は２週にわたって、討論会が行われます」（永田町関係者）

すでに告示された立憲民主党の代表選（２３日投開票）では８日に立候補した泉健太代表や野田佳彦元首相らが「日曜報道」に出演した。橋下氏は「みなさん、お行儀が良すぎる。もっと政策に関しては違うところは違うと。政策論はガチンコで、激しく熱を出してもらわないと」とハッパをかければ、旧文書交通費の即時公開を迫り、泉氏らはタジタジとなった。

橋下氏は先月、「旬感ＬＩＶＥ とれたてっ！」（関西テレビ）に出演した際、小泉氏に対し、「残念なところは、政治の生討論番組にあんまり出演されない。だから自分の主張、演説はうまくされるんだけど、僕らみたいな嫌なことを言う人にどう対応するかって、見たことないので不安に感じる」とコメントしていた。橋下氏の〝圧〟に小泉氏がどう切り返すのかが見ものとなりそうだ。

１７日の「ｎｅｗｓ２３」（ＴＢＳ系）も注目の一番となる。ＭＣの小川彩佳アナは３年前に当時環境相だった小泉氏への独占インタビューで、政府の温暖化ガス削減の目標値４６％を決めた理由を尋ね、「おぼろげながら浮かんできたんです。４６という数字が」と伝説となっている〝ポエム〟を引き出した実績がある。小川アナを前に小泉氏が再び〝ポエム〟を爆発させれば、異次元ワールド再びで、話題を独占することになりそうだ。