【F1】韓国GPのずさんな実態を英紙糾弾 560億円パーの仰天理由は「K-1と混同」
東スポWEB / 2024年9月11日 12時38分
F1で2010~13年にかけて開催されながらわずか4年で打ち切られた韓国グランプリ(GP)のずさんな実態を、英紙「エクスプレス」が特集した。
同紙はまず「10年以上使われていない放棄されたF1サーキットの建設には3億ポンド(約560億円)という莫大な費用がかかり、スポーツ界最大の失敗の一つと呼ばれている」と指摘。サーキットはいまや負の遺産で、巨額の費用が水の泡となった。
「韓国のF1はなぜこれほど失敗したのか?」と問題提起した同紙は、その理由をこう分析した。「実のところ、兆候は最初からあった。韓国GPに間に合うように建設は完了したが、過度の降雨により建設が遅れ、レースのわずか10日前までFIA(国際自動車連盟)の承認が得られなかった。レースの週末が到来しても、舗装不良など会場周辺の一部の施設はまだ完成していなかった」などと不備が多かった。
「コースの立地条件も一役買っている。韓国国際サーキットは首都ソウルからなんと200マイル(約320キロ)も離れた場所に建設されたため、そもそも潜在的なファンの心をつかむのは少々困難だった」と立地面も悪かった。
そして失敗した最大の要因は、韓国内での関心の低さだ。「最大12万人を収容できる設備を誇る韓国国際サーキットは、開催期間の4年間を通じて地元民がF1に親しむことはなく、期待したほどの反響は得られなかった」とF1への関心は高まらず、挙げ句の果てには「地元の人々はF1という略称を、アジア大陸で人気の総合格闘技大会K―1と混同していたと言われている」という有り様だった。
F1を招致した全羅南道の高官パク・ボンスン氏は、当時米紙「ニューヨーク・タイムズ」にこう語っている。「私たちは大金を儲けるという大きな夢を持って始めた。しかし、結果は大失敗に終わった…」。韓国では再びF1を招致する動きもあるが、具体策は「放置されたまま」と同紙を指摘している。
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