【広島】あの勢いはどこへ… 急失速の背景に「1点もやれない」がゆえの四球増
東スポWEB / 2024年9月14日 5時7分
全く別のチームになってしまった。広島は13日の阪神戦(甲子園)も3―7と逆転負けを喫し、今季ワーストタイとなる泥沼の5連敗。セ3位に転落し、気がつけば4位・DeNAにも0・5ゲーム差にまで肉薄された。
この日は今月初めて初回に得点し、先制点をあげた。トンネル脱出の気配を漂わせたものの現状、少ない援護点では投手陣が持ちこたえることはできなくなっている。
防御率1点台を誇る先発・大瀬良大地投手(33)も中盤までに虎打線につかまり、5回途中5失点(自責点4)で今季最短KO。悪い流れを断ち切れず、救援陣も失点を重ねた。一時は2点差にまで追い上げた打線の追撃もむなしく、4回から4イニング連続の失点で試合を決められた。
この日に限れば投手陣が力を発揮できなかったことが敗因だが、総じて気がかりなのは「四球」だ。計6四球、そして失点したのは5イニング。そのうち4イニングで四球が失点に絡んでいる。
菊池原投手コーチも試合後「そこはもう1回、ピッチャー陣でしっかりやっていきたい」と反省点として挙げた一方で、打線は今月に入って得点力が急激に低下した。8月は2割6分5厘でリーグ2位と上がり目だったチーム打率は、9月になって実に5分近くも下落。今月は1試合平均2点以下と深刻な得点力不足にさいなまれている。
投手陣の「1点もやれない」という守りの意識に拍車をかけ、必要以上にコースを狙い、結果的にカウントを悪くして四球を与える。そんな悪循環に陥っている流れは否めない。
8月まで首位に君臨した原動力でもあった投手陣は9月から大きく数字を落とし、先発、救援ともに月間防御率はリーグワーストの4点台。新井貴浩監督(47)も試合後は「ずっと(投手陣は)頑張ってくれていたんで、そこはやっぱり、野手が点を取ってカバーしてあげたい」と述べており、4試合ぶりに3点以上奪った打線のさらなる奮起を促した。
今月は得点(21)、失点(51)ともに、ここまでリーグ最下位。崩壊した投打の歯車が再びかみ合いださない限り、再浮上は厳しくなるばかりだ。
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