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【ソフトバンク】守護神〝連続離脱〟の窮地で貯金再び最多35 響いた小久保監督の異例訓示

東スポWEB / 2024年9月16日 6時7分

ソフトバンク・小久保監督

パ・リーグ首位のソフトバンクは15日のオリックス戦(京セラ)に延長12回の末、3―0で激闘を制して6連勝を飾った。両リーグ最速の80勝に到達して、優勝マジックは「7」。昨季まで3連覇のオリックスに4年ぶりとなるシーズン勝ち越しを決めた。両軍無得点で迎えた12回に栗原陵矢内野手(28)が殊勲の決勝打を放ち、4時間36分に及んだ熱戦を勝利に導いた。投げては不振による再調整から一軍復帰した大津が8回無失点の快投。2年目右腕が意地の108球で復活をアピールした。

どっちに転ぶか分からない試合展開だった。ドロー決着がチラつく最後の攻撃。気を吐いたのは、好調の栗原だった。相手失策と2つの四球で一死満塁。リーグ3位の74打点を挙げる3番打者が、ベンチの期待に応えるクラッチヒッターぶりを発揮した。左腕・山田の2球目カットボールを中前へ鮮やかに弾き返す値千金の一打。「投手の方々が頑張ってますし、チャンスで打てない場面も多かったんで、最後は何とか打ててよかった」。この日を含め直近5試合で7打点目。頼りになる男が文字通り、熱戦に終止符を打った。栗原の殊勲打に続き、不動の4番・山川が打席へ。満塁から捕逸で2点目が転がり込み、なおも二、三塁のチャンスで左前へしぶとく運んで相手の戦意をそぐ3点目を叩き出した。

6連戦中のロングゲームを勝ち切ったのは、投手陣の踏ん張りによるところが大きかった。試合後、小久保監督は「大津がよく投げた。宮城相手に(打線が)なかなか点が取れないという中でゼロに抑えた。今年一番ぐらいの投球。あとは若い投手陣が、優勝争いしている中のビジターゲームで(全員が無得点に抑えて)自信になる登板になったんじゃないかなと思う」と総括。大津の後を杉山―ヘルナンデス―長谷川―尾形―岩井が零封リレーでつないだ。11回一死一、二塁から救援した尾形は力のこもった投球で2者を空振り三振、内野フライに打ち取って完璧な火消し。最後はドラフト2位ルーキーの岩井が三者凡退に封じて、うれしいプロ初セーブをマークした。

試合後、倉野チーフ投手コーチは「ほんとに最高だった。みんながすばらしい投球をしてくれた」といつも以上に目尻を下げた。試合前に選手から節目となる50回目の誕生日を祝福された名伯楽。「選手には『みんながいい成績を残してくれることがプレゼントになるから』と話していたんですが、その通りになった。12回を0点に抑えてくれて本当に最高です」。長所を伸ばす指導で、伸び悩んでいた杉山や現役ドラフトで加入した変則左腕の長谷川が欠かせない戦力に成長。新人・岩井は持ち味の度胸を生かす起用法で1年目に経験できないような場数を踏ませ、今後の飛躍を期待せずにはいられない存在となりつつある。

「戦い方を少し変える」。オスナに続いて松本裕が離脱した今月4日の試合後、小久保監督は異例の緊急ミーティングを開き選手らに伝えた。勝ちパターンを担った藤井も故障で欠く状況。チーム力の低下は誰もが理解するところだった。主力、穴を埋める中堅、若手それぞれが立場に応じて指揮官のメッセージを受け止めた。経験値の少ない選手たちが自覚を持って急場をしのぎ、マジック「7」までこぎつけた事実は大きい。

4年ぶりのリーグ制覇の先にクライマックスシリーズ、日本シリーズの戦いが待ち受ける。今季最大のピンチを迎えた9月、貯金は再び今季最多に並ぶ「35」。最後に見せつける厚い選手層が「独走V」目前の鷹の強さを物語っている――。

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