ＷＷＥ・ＮＸＴデビューのジュリアに〝師匠〟鈴木秀樹が珍指令「まゆ毛の全剃りをやってほしい」

ジュリア（左）に珍指令を出した鈴木秀樹

〝マット界随一の偏屈者〟こと鈴木秀樹（４４）が、米ＷＷＥの第３ブランド「ＮＸＴ」に加入した〝まな弟子〟のジュリア（３０）に珍指令だ。

日本マットを離れたジュリアは、１０日（日本時間１１日）に放送されたＮＸＴでチェルシー・グリーンとシングルマッチで対戦。元ＷＷＥ女子タッグ王者をノーザンライトボムで沈め、鮮烈デビューを飾った。

ジュリアがアイスリボン時代から「師匠」と敬う鈴木は「ＷＷＥに行ったのは、本当に知らなかったんです。（８月下旬に）ジュリアから『米国に行きます』とは聞きましたが、『ＷＷＥ』とは聞いていなかったんで。てっきり（日本人選手が参戦する米女子団体）ＳＵＫＥＢＡＮだと思っていたので、まさかＷＷＥとは…」と、うそか本当かわからない言葉で感想を口にした。

いずれにせよ、ジュリアがＷＷＥに参戦したのは紛れもない事実だ。ただし鈴木は「あの子と最初に知り合ったとき『東京ドームでやりたい』みたいなことを言っていたんです。そのころからそういう志向があるので、驚きもしないですね」とかねて上昇志向が強かったまな弟子の行動に理解を示す。

鈴木自身も２０２１年４月、ＷＷＥの養成機関「パフォーマンスセンター」のコーチに就任。ＮＸＴにも「ダイヤモンド・マイン」のコーチ役として「ハチマン」の名で登場したことがある。さらなる活躍が期待されていたが、２２年初頭に解雇となった。

自身の経験も踏まえて、今後のジュリアに助言する。「今いる日本人の女子選手はそれぞれ特徴があると思う。アスカさんはパフォーマンス力というか、しゃべりも含めて圧倒する表現力があると僕は思うんです。イヨ（スカイ）さんはリングに関して言うと世界一の女子レスラーだと思う。スキルを含めて。カイリ（セイン）さんはかわいらしさもあるけど、怖さと両面持っているような感じとか、それぞれ個性がある。ジュリアがどの部分で自分の個性を生かせるのか。変える必要はないけど、生かし方だと思いますね。ここは日本じゃないんだよと考えてやった方がいいんじゃないかな」

ただし「と言っても、僕はテレビに出るまではやったけど、体験してないから。体験して実践して成功している女子の３人もそうだし、中邑（真輔）さん、戸澤（陽）さんたちに聞くのが一番いいんじゃないですか」と付け足した。

偏屈者にしては珍しく、この日は真面目に語っていたが、途中から一変。再び「ＳＵＫＥＢＡＮに行くと思っていました」と繰り返すと「全米生中継のときに、画面の中でまゆ毛の全剃りをやってほしい。『おりゃー』って。なぜか？ 特に理由はないんですけど、アイスリボンのときからまゆ毛の話をしていたんで…」とよくわからない指令を出した。

最後は「あの会場のセットは、やっぱりＳＵＫＥＢＡＮじゃないんですかね？」とつぶやきながら取材を打ち切った。