【平塚競輪】S級への特昇に〝マジック6〟の森田一郎「練習は抜け目なくやってきた」
東スポWEB / 2024年9月25日 17時3分
平塚競輪ナイターFⅡ「楽天・ケイドリームス杯」は26日、開幕する。注目はチャレンジ時代を含め4場所連続完全V中と飛ぶ鳥を落とす勢いの新人・森田一郎(23=埼玉)だ。初日は予選メインの11Rに7番車で臨む。
前々回の立川で3場所連続完全優勝を決めて特別昇班。A級1、2班初戦だった前回の前橋でも3連勝を飾ったが、実は直前に風邪をひいて体調を崩していたという。ただ、今場所に向けて体調はすっかり回復。「練習は抜け目なくやってきた」と状態面に不安はない。
今回の結果次第でS級への特別昇級も現実味を帯びてくる。その実力と将来性は誰もが認めるところだが、森田は「まだ自分のレーススタイルを確立できていない。それを見つけるのも今の課題」と真剣な表情で言う。上がってすぐにS級選手と対等に渡り合うため、現在は結果を求めつつ自身の航続距離や脚質、戦法を確認する作業も同時に進めている。
本デビュー前にはオーバーワークで腰を痛めたことがあった。「勝ちたい」との思いが強すぎて「精神と肉体の限界が合っていなかった」ことが原因で、その反省から最近は「精神を肉体の限界に合わせる」ことを心がけているという。
自分を律する精神力の強さはプライベートでも発揮している。大の旧車好きでもあり「収入も安定してきたから」と、かねて興味を示していたマツダのRX―7(FC3S)の購入準備を進め、見積もりまで出してもらっていた。しかし、ふと我に返り「今はそんな場合じゃない」と、はやる気持ちをセーブした。
今年4月からナショナルチームに所属し、4年後のロサンゼルス五輪を目指す。拠点としている伊豆では先輩の山崎賢人や太田海也、中野慎詞だけでなく、出世争いを展開する同期の中石湊からも日々刺激をもらっている。特に中石に対しては「競技ではかなわないけど、鉄(競輪)では負けないようにしたい」とライバル心を隠さない。
まずは「短期目標」であるS級への昇級が最優先。クリアできれば胸を張って好きなクルマを買える。そのためなら、森田はどんな努力も我慢も惜しまない。
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