【ザ・グレート・カブキ連載#22】頑張っても給料上がらぬ天龍たち…馬場さんに抱いたマイナスイメージ
東スポWEB / 2024年9月26日 16時4分
【ザ・グレート・カブキ 毒霧の真実(22)】米国から日本に拠点を移した1987年当時に、ジャイアント馬場さん率いる全日本プロレスで人気をけん引していたのは天龍源一郎と阿修羅・原のタッグ「龍原砲」でした。本当にいいコンビでしたよ。手抜きなしでバシンバシン来たから。それまでになかったやり方で試合をしていて、自分としても、やりがいを感じてましたね。
そこに若手選手たちが合流して「天龍同盟」(※)ができて。川田利明も、この中で自身のスタイルをつくっていった感じでしたよね。彼らの数年にわたる頑張りのおかげで全日本は盛り上がっていたし、お客さんの入りもとてもよくなりました。ところがその間に、天龍たちの給料は、ほとんど上がっていなかったらしいんです。
その理由も耳にしてしまってね。まあ…理由はやぼなので、いまさらここで話さないですけど。とにかく、それで自分は馬場さんに対して「この人は情けないんだなあ」と感じてしまったんです。それで、また「こんなゴチャゴチャしたところにいたくねえな。また米国に帰ろうかな…」って思い始めたんです。
そんな中で迎えた90年4月19日でした。横浜文化体育館大会で行われたジャンボ鶴田との3冠ヘビー級王座戦に敗れた天龍に控室で「話があるんで来てください」って言われて、会場近くのホテルのラウンジに向かったんです。それで「どうして?」って聞いたら「俺、全日本を辞めます」って言うんですよ。驚きましたね。
それで「辞めてどうするの?」って聞いたら「実はこういう話があって…」と、メガネスーパーという企業が新団体の旗揚げに動いていて、そこに合流すると聞かされました。すでに自分も米国に戻ることを考えていたから渡りに船でしたね。そこで「じゃあ源ちゃん、俺も一緒に連れてってくれよ。俺も新団体行きたいよ」って頼んだんです。最初は天龍も「いいんですか?」って戸惑っていたけど「全日本にいたってもう何もないから」って言ったら、メガネスーパー側に聞いてくれることになって…。
後日OKが出たから馬場さんに「長いことお世話になりました」って頭を下げたんです。そしたら「バカヤロー、お前もかー」ってね。すでに全日本から数人の選手が新団体に参加していましたから。自分は「そうです、すいません。今までありがとうございました」って言って、全日本プロレス、馬場さんと別れることになりました。
こうして生まれた新団体が「SWS」(スーパー・ワールド・スポーツ)です。しかし、このSWSではいろいろなことが起きました。
※ 天龍を中心としたユニット。原に加えて川田やサムソン冬木、小川良成らが参加した。
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