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【巨人】阿部監督 元ヘッド伊原春樹氏をうならせた坂本起用法「新人監督にできる決断ではない」

東スポWEB / 2024年9月29日 6時13分

広島戦では珍しくベンチで笑顔も見られた巨人・阿部監督(右)

巨人・阿部慎之助監督(45)が就任1年目にして4年ぶりとなるリーグ優勝を飾った。さまざまな重圧ものしかかる中で一つの使命を果たした青年監督に、元巨人ヘッドコーチで本紙専属評論家の伊原春樹氏が祝辞を送った。大混戦を勝ち抜けた要因はどこにあったのか。伊原氏は「キャッチャー出身ならでは」と采配を絶賛するとともに「勝負勘」を挙げた。

【新鬼の手帳・伊原春樹】阿部監督、本当におめでとう。監督1年目とは思えない「即断即決」に現役時代、ジャイアンツのホームベースを長年守ってきた経験が生きていた。

現役時代、扇の要として投手陣を引っ張ってきたことが、監督としての投手運用にも色濃く反映されていた。今季のジャイアンツは先発では菅野が復活を遂げたことで、大型連敗がなくシーズンを過ごせた。シーズン中盤まで菅野を6連戦の6番手として、日曜日の登板を続けたことが奏功した。菅野を主役ではなくバイプレーヤーとすることで戸郷、山崎伊、井上、グリフィンらに過度なプレッシャーがかかることなく、それぞれ好成績につながった。

何よりも今季の躍進を支えたのは、救援陣だろう。ケラーなど新加入組もいたが、基本は大勢、バルドナード、高梨ら昨年のメンバー。それを9月まで3連投させず、フレッシュな状態を保ち続けた。捕手としての経験があってこそだろう。

投手交代についても現役時代の経験が生きていた。相手ベンチの采配、打者の狙い球、味方投手の疲労具合など細かく見て判断していた。〝グラウンド上の監督〟を長年続けていたことが、監督1年目とは思えない勝負度胸にもつながった。

それが最も色濃く出たのが、阿部監督を最後まで悩ませたであろう坂本の使い方だった。22日からの阪神との天王山(甲子園)では坂本が初戦の得点圏で3打席連続で凡退し、翌23日はベンチスタートにした。その坂本を両チーム無得点の7回無死一、三塁のチャンスで大城卓の代打に送り、決勝打につなげた。

新人監督にできる決断ではないし、阿部監督にしかできない采配。現役時代から捕手として常に駆け引きをし続けてきたからこそ磨き上げられた勝負勘だろう。

もちろん優勝を支えたフロント陣のバックアップも大きかった。鳴り物入りで加入したオドーアが開幕直前にいなくなり「こりゃ苦労するぞ」と思ったものだが、途中加入したヘルナンデス、そして8月に左手首を骨折してからは、モンテスが打線の中軸として十分にカバーした。

もちろんまだ戦いが終わったわけではない。CSを勝ち抜いてパ・リーグ王者との日本シリーズを制して初めて成し遂げたと言える。

特に巨人は日本シリーズでは2019、20年とソフトバンクに2年連続で4タテを食らっている。この屈辱を晴らして心の底から勝利の美酒を味わってほしい。(本紙専属評論家)

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