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再審無罪・袴田巌さんの姉が語った〝失われた47年7か月〟「死刑が確定してから拘禁状態はひどくなった」

東スポWEB / 2024年10月1日 6時5分

会見を行った袴田巌さんの姉・ひで子さん

1966年に静岡県で起きた一家4人が殺害された事件の再審公判で無罪判決を言い渡された袴田巌さんの姉・ひで子さんが30日、日本記者クラブで記者会見を行った。会見には小川秀世弁護士が出席し、巌さんは体調不良のため欠席した。

小川弁護士は判決の要旨をもとに「無罪は当然。3つの捏造(1:袴田さんが自白した検察官調書2:犯行着衣とされる5点の衣類3:袴田さんの実家で発見された5点の衣類の端切れ)と言っています。そして検察官と警察の連携による捏造だと言った」と説明した。

無罪が確定した場合、刑事補償法では1日あたり1000円~1万2500円を支払うと規定。過去には足利事件(90年)で再審無罪となった菅谷利和さんが逮捕から保釈まで約17年半拘束され、刑事補償法に基づき補償金約8000万円が支払われた。「東電OL殺人事件で逮捕されたネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリさんは15年間拘束され、補償金約6800万円が支払われた。ネパールに戻り、補償金を元手に実業家として成功したようですが、冤罪への強い怒りを口にしていました」(犯罪系ジャーナリスト)

2014年に再審を認めた静岡地裁決定で保釈されるまでの袴田さんの拘束期間は47年7か月。小川弁護士は「(計算では)2億円くらいになる。(国家賠償についても)今回の判決で検察と警察が連携して捏造したことが有罪につながっているわけですから。国家賠償をする方向に傾くのかなと思います」と話した。

ひで子さんは巌さんの拘禁状態について「無期(懲役)の時は元気だった。死刑が確定して死刑囚だけがいるところに行ってから。隣の部屋の人が処刑されて(面会に行ったら)『昨日、処刑があった。お元気でって言ってた』って一気に言ったんですよ。それ以後、電気を出すやつがいる、サルがいるとか変なことを言うようになった。死刑が確定してから拘禁状態はひどくなった」と振り返った。失われた47年7か月はあまりにも大き過ぎたようだ。

それでも検察による控訴の可能性がまだある。ひで子さんは「したきゃすればいい」と気丈に語った。

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