井上拓真 〝ものまね名人〟兄・尚弥とのスパーで堤聖也対策「手応えバッチリ」
東スポWEB / 2024年10月3日 18時19分
〝ものまね名人〟の兄と予行演習だ。ボクシング7大世界戦(13、14日、東京・有明アリーナ)1日目のWBA世界バンタム級タイトルマッチで挑戦者の同級2位・堤聖也(28=角海老宝石)と3度目の防衛戦を行う王者・井上拓真(28=大橋)が3日、横浜市内の所属ジムで公開練習を行った。拓真はスーパーバンタム級4団体統一王者の兄・尚弥(大橋)とのスパーリングなどで対策したことに手ごたえを感じ、勝利に自信を示した。
堤とは高校時代に対戦して勝利して以来12年ぶりの対戦。堤は左右をスイッチするスタイルであるが、拓真は左右のパートナーと78回のスパーリングを重ね、「スイッチしようが、どう来ても対応できる準備はできている」と言葉に力を込めた。
中でも〝仮想堤〟となった尚弥とも約10回のスパーリングを行ったといい、「手応えはバッチリですね」と強調。尚弥は同門のWBO世界バンタム級王者・武居由樹がジェーソン・モロニー(オーストラリア)から王座を奪った試合でも、モロニーの動きをまねて武居にアドバイスし、勝利に導いた実績がある。
拓真は内容については「具体的には言えない。いろいろやりました」と話すにとどめたが、大橋会長は「(尚弥は特徴をとらえるのが)うまいですよ。それに拓真もすごい反応して」と明かした。
また、大橋会長は「完成型に近くなっている」と最近の拓真の充実ぶりに目を細める。高校3年生でプロデビューし、初戦から後にWBO世界ミニマム級王者となる福原辰弥と対戦するなど厳しい相手と拳を交えてきた経験を「今はできない。同じようには。世界チャンピオン、世界1位、東洋チャンピオンとずっと連戦で」と評価した。
続けて「堅実だし、終盤に行けば行くほど強くなる。あと試合をやりながら成長していく。分かりづらい強さ」と説明。「負けず嫌い、兄に負けたくないという執念。その強さが今の原動力」と、常に偉大な兄と比較されてきたことが闘志の源になっていると語った。
勝てば熱望するWBC同級王者・中谷潤人(M・T)との王座統一戦へ大きく近づく一戦へ、拓真は「圧倒して、返り討ちにする」と自信。兄からサポートと刺激を受けて、背中を追いかける。
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