【ソフトバンク】田上奏大が難病公表 「生きた心地のしない日々」を克服し復帰登板で涙
東スポWEB / 2024年10月10日 0時25分
ソフトバンクの田上奏大投手(21)が難病を乗り越え、9日に韓国NCダイノスとの三軍交流試合(みずほペイペイ)に登板。約10か月半ぶりの実戦復帰を果たした。
6回から4番手でマウンドに上がった田上は最速147キロの直球を計測するなど、打者3人をわずか5球で抑え込んだ。笑顔でベンチに戻ったが、涙があふれた。
異変を感じたのは今年1月。自主トレ中に背部に違和感を覚えた。2月のキャンプになると夜も眠れないほどの痛みが走り、病院で検査を受けた結果、「ランゲルハンス細胞組織球症」と診断された。発症するのは小児の例が多く、成人での発症率は100万人に1人ともいわれ、明確な治療法も確立されていない難病だった。
検査時には「背骨が溶けている」と言われた明かす右腕は「病名が分かるまで怖くて、生きた心地のしない日々が続いた」と吐露。病名の判明後も「良くなるか悪くなるか分からないと言われ、悪くなってたらどうなるんだろうと考えることが多かった」と苦しい当時を振り返った。
安静が命じられ、実家に帰る期間もあったというが、家族は明るく接してくれたという。「不安はあったけど、それを忘れられる時もあった。すごくそれは感謝したい」と目頭を熱くした。
今回、公表に踏み切ったのは同じように苦しむ人を元気づけたいという思いからだ。田上は「自分と同じような思いした人とか、不安がある人たちが自分を見て頑張ろうって思ってもらえるように。公表して自分も頑張りたいと思った」と力強く語った。
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