矢吹正道「負けたら引退」で世界王者に返り咲き! 1階級上オラスクアガに挑戦状
東スポWEB / 2024年10月12日 20時40分
ボクシング元世界3階級制覇王者の亀田興毅氏(37)がファウンダーを務める興行「3150×LUSHBOMU vol.2」(12日、愛知県国際展示場)でIBF世界ライトフライ級タイトルマッチが行われ、挑戦者で同級2位の矢吹正道(32=LUSH緑)が、王者ジベナティ・ノンシンガ(25=南アフリカ)を9回1分50秒TKOで破り、2022年3月にWBC同級王座を失って以来、約2年7か月ぶりに世界王者に返り咲いた。
ともに高いKO率を残す両雄の対決。矢吹は距離を取って戦う王者に対し、鋭く伸びる左ジャブを放って主導権を握る。そして8回終了間際には右ストレートからの連打でダウンを奪う。続く9回には攻勢に出ると、ロープ際での連打で再びダウンを奪取。さらに右ストレートで3度目のダウンを奪って勝負を決めた。
矢吹は21年9月に寺地拳四朗(BMB)から激闘の末にWBC世界同級王座を奪ったものの、ダイレクトリマッチで王座陥落。23年1月の再起2戦目でIBF世界同級挑戦者決定戦を制し、同年5月には左アキレス腱断裂という引退を考えるほどの大けがを負いながらも克服してつかんだチャンスをものにした。
リング上のインタビューでは「難しい試合になると思っていましたし、負けたら引退やと思っていました。これでボクシング続けられると思うと、ほんまよかったです」と、引退をかけて臨んだ試合であったことを告白。
「想定内の選手で(相手の実力を)高く見積もって準備できたと思います。相手は前半強い選手なので、主導権を取られないようにして、後半そのまま行こうかなと決めていました」と勝因を分析した。
チャンピオンとしての今後について問われると「まだはっきり決まっていないですけど、階級を上げてオラスクアガ選手とやりたいです」と、1階級上のWBO世界フライ級王者で14日に東京・有明アリーナで初防衛戦を行うアンソニー・オラスクアガ(25=米国)との対戦希望を表明した。
不屈の闘志で立ち上がった男が再びチャンピオンロードを歩んでいく。
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