メカジンベエだけではない中国のフェイクアニマル ニセパンダが「ワン!」と吠える
東スポWEB / 2024年10月17日 6時11分
中国・広東省の深セン市の水族館でメカジンベエザメが現れたと話題だが、中国ではほかにもニセモノの動物による騒動が起きている。中国の水族館、動物園では、苦肉の策としてフェイクアニマルを展示することがあるのだ。
シンガポールメディア「8視界新聞」が先日、報じたところによると、深センの水族館「小梅沙海洋世界」にメカジンベエザメがいたという。この水族館は改修工事をへて今月1日に盛大にリニューアルオープン。9月下旬からのプレオープンでは1週間で10万人を集めていた。
しかし、水族館1階にある大水槽の主役のジンベエザメがロボットだったことが判明し、280元(約5900円)の入場料を払った人々が不満を抱き、一部が返金を求めているという。画像を見ると、ひと目でロボットだと分かるようだ。
水族館は「生きたジンベエザメの取引が禁止されており、数百万元をかけてメカジンベエザメ(机甲鯨鯊)を展示した」と反論している。
中国のSNS「微博」などでは、「動物愛護のためとはいえ、偽物を見せるよりは、展示しない方がいいと思う」「返金を迫る人がいた」などの声がある一方で、メカジンベエザメが体長5mで自律して泳いでいることに対して、「とてもクールだ。最先端のテクノロジーは違うね」と感心する意見もあった。
2年前に上海海昌海洋公園でもメカジンベエザメが展示されたことがある。こちらは瀋陽航天新光集団有限公司がテクノロジーを披露するためで、国営メディアが大きく報じた。リチウムイオン電池、最高遊泳速度は秒速0・7m、最大潜水深度は10m。推進技術、浮力調節、水中視覚技術が導入され、人工皮ふは本物のジンベイザメに近いものだったという。
フェイクに使われるのはメカだけではない。9月には、広東省・汕尾(さんび)市にある汕尾ペットパークに展示されていた2頭のニセパンダが騒動となった。暑いためか、ハァハァとあえいで、「ワン」とほえたことであやしまれた。しかも、ふさふさした尻尾をブンブンと振っている。来場者は「犬じゃないか」と疑問に思い、SNSに「パンダ犬だ」と動画を投稿した。
この動画が拡散すると、動物園の担当者は「パンダ犬はチャウチャウを染めたものです。動物園の目玉にしたいと考えていました」と謝罪した。それ以来、来場者が返金を求める騒動になった。
5月にも江蘇省の台州動物園がチャウチャウを染めてパンダとして展示。動物園は当初「パンダ犬」という珍しい品種だと主張したが、その後、「動物園にはパンダがいないので、このようなことをしたかったのです」と認めた。
他にも中国の動物園では、チベタン・マスティフという種類の犬をライオン、普通の犬をオオカミとして展示した動物園もあった。
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