兵庫県知事選は疑惑渦中の斎藤元彦前知事が激しい追い上げ 立花孝志氏は〝コバンザメ戦法〟でアシスト
東スポWEB / 2024年11月11日 6時9分
兵庫県知事選(17日投開票)が異例の盛り上がりを見せている。疑惑の渦中にある斎藤元彦前知事だが、街頭演説会には多くの聴衆が集まり、Xで「#斎藤さんごめんなさい」「#さいとう前知事がんばれ」がトレンド入りするほど。大差をつけられていた元尼崎市長の稲村和美氏を猛追し、終盤戦に突入した。
ラストサンデーとなった10日、斎藤氏は三宮や神戸駅で街頭演説を行い、どの会場でも開始前から多くの聴衆が駆け付けた。マイクを握ると「頑張れ~」「ごめんなさい」の声援が飛び交い、斎藤氏は「斎藤元彦をひきずりおろそうとする動きに絶対に負けられない」と熱を込めた。
斎藤氏の失職に伴う同知事選だが、選挙戦を巡る情勢は混とんとしている。斎藤氏はパワハラやおねだり疑惑などで内部告発され、8月に事実関係解明の百条委員会が設置された。百条委が進む中で、県議会は9月に全会一致で不信任決議案を可決し、知事は辞職も議会解散もせずに失職。出直し選挙の道を選択していた。
そんな選挙戦で大暴れしているのは無所属で立候補したNHKから国民を守る党の立花孝志党首だ。「僕も2週間前まで、斎藤さんは悪い人だと思っていた。みなさんパワハラ、おねだりした知事だとメディアに洗脳された」と立花氏は斎藤氏を巡る県議会やメディアの動きを批判。同氏の元に内部情報が次々とタレこまれているという。
斎藤氏の街頭演説後に同じ場所で演説する〝コバンザメ戦法〟で、「守秘義務があってしゃべれない斎藤さんの代わりにすべてをしゃべる。斎藤さんは悪いことをしてないから謝らないんです」と訴え、斎藤氏の支援者にブーストをかけている。
自民党の長瀬猛兵庫県議は選挙戦最中に自身のユーチューブで、本来ならば百条委の報告書が取りまとめられる12月に不信任決議を検討すべきだったところ「マスコミからの圧力というものに議会そのものがさらされて、あらがうことができなかった(中略)不本意ながらも9月定例議会の初日に可決してしまった」と釈明。不信任決議に至った混乱の内情を明かした。
序盤の情勢調査では「混乱に終止符を!」を掲げる稲村氏、斎藤氏、元アナウンサーで元維新参院議員だった清水貴之氏の三つどもえだった。中間情勢では斎藤氏が大きくリードされていた稲村氏を激しく追い上げその差が縮まり、清水氏が後れを取る展開となっている。大接戦が予想され、さらに各陣営は熱気を帯びることになりそうだ。
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