【九州場所】横綱会メンバー減少で衰退の一途 音羽山親方も切実「早く次の横綱が出てきてほしい」
東スポWEB / 2024年11月12日 6時9分
〝救世主〟は現れるか。大相撲九州場所2日目(11日、福岡国際センター)、新大関大の里(24=二所ノ関)は幕内王鵬(24=大嶽)を押し倒して連勝発進。琴桜(26=佐渡ヶ嶽)と豊昇龍(25=立浪)も2連勝で、3大関は安泰となった。横綱照ノ富士(32=伊勢ヶ浜)の休場が続く中、大関陣からの横綱昇格は角界の緊急課題。近年は衰退の一途をたどる「横綱会」も、新横綱の誕生を熱望している。
新大関の大の里が王鵬の挑戦を退けて、連勝スタートを切った。取組後は「明日からまた集中して頑張りたい」と油断せず。琴桜と豊昇龍も連勝し、優勝争いは大関陣による三つどもえの展開も予想される。今場所は一人横綱の照ノ富士が初日から休場し、今年の皆勤は2場所のみ。本場所で長く続く横綱不在の状況を解消するには、3大関のいずれかが横綱になることが近道となる。
新横綱の誕生を熱望しているのは、ファンに限った話ではない。今月1日、横綱経験者の親方と現役横綱が親睦を深める「横綱会」が福岡市内の料亭で開催された。一年の納めとなる九州場所前の恒例行事で、角界内でも番付の頂点を極めた者だけが参加を許される特別な集いとして知られている。
今回は日本相撲協会の八角理事長(元北勝海)、伊勢ヶ浜親方(元旭富士)、芝田山親方(元大乃国)、武蔵川親方(元武蔵丸)、宮城野親方(元白鵬)、音羽山親方(元鶴竜)、二所ノ関親方(元稀勢の里)に現役の照ノ富士の有資格者全員が出席。ここ数年は若手のみが参加していた2次会に年長組も顔を出すなど、例年以上の盛り上がりだったという。
ただ、かつては10人以上が一堂に会した横綱会も、近年は定年前の死去や退職などが相次ぎ、会員数は減少の一途をたどっている。唯一の現役力士である照ノ富士も休場続きとあって、八角理事長をはじめとする各メンバーは強い危機感を共有。音羽山親方も「(相撲協会を)途中でやめて、いなくなってしまった人もいる。早く次の横綱が出てきてほしい」と〝新規入会〟を待望した。
もちろん、新横綱の誕生は、周囲からの期待だけで実現するほど簡単なものではない。過去には幾人もの大関が「2場所連続優勝」の高い壁に、ことごとくはね返されてきた。果たして、大の里ら今の大関陣の中から最難関を突破する力士は現れるのか。
歴代の横綱も次の〝天下人〟を目指す戦いの行方を、かたずをのんで見守っている。
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