【DeNA】日本一に貢献 入来祐作コーチの〝タイプ別ケア術〟 坂本裕哉、伊勢大夢を再生
東スポWEB / 2024年11月19日 11時44分
【赤ペン! 赤坂英一】日本一に輝いたDeNAの陰の立役者の一人に、入来祐作二軍チーフ投手コーチ(52)がいる。今季、中継ぎ投手が打ち込まれて登録抹消となり、再び一軍に昇格するたび、見違えるような好投でチームの勝利に貢献。彼らにファームで独自の指導を施し、再生させたのが入来コーチだ。
唯一のリリーフ左腕・坂本は肩痛で開幕一軍を外れた。前年までの4年間、防御率はすべて5点台以上。そんな投手が5月に一軍昇格すると、一躍マシンガン継投の一角を担う投手へと成長する。ポストシーズンはチーム最多のCS6試合、日本シリーズ4試合に投げ、防御率0・00をマークしたほど。入来コーチは、坂本に何を教え込んだのか。
「坂本は、持っている球のポテンシャルはすごいのに、自分で自信が持てなかった。だからすべての球を常に全力で投げていたんです。力み過ぎて自分が制御できないほどの勢いで。そこで僕は『もっと淡々と投げたらどうだ』と言いました。『捕手のサイン通りに、黙々と、冷静に』とね」
そうしたメンタル面の指導でよみがえった坂本に対し、フィジカル面を鍛え直したのが伊勢である。今季序盤は不振で約2か月半ファーム暮らし。その間、入来コーチは伊勢を実戦登板させず、トレーニングで状態を整えさせた。
「伊勢に必要なのはメンタルではなくフィジカルの調整なんですよ。もともと、投球センスはずばぬけてるんだけど、去年まではとにかく登板数が多くて、投げない時は体を休めることに重点を置いていたと思う。そうじゃなくて、アスリートとして常に体を強化することが大事なんです」
フィジカルの強化は、抑えの座を奪われた山崎にも必要だと、入来コーチは強調する。
「康晃はもう少し時間がかかるかもしれない。もっとアスリートとして体の強度を上げ、向上させる必要がある。フィジカルが強くなればマウンドでのメンタルも強くなりますよ。(低迷からの)出口はもう見えてる」
熱く語る入来コーチの身上は「個々の投手の歩幅に合った指導」だ。
「速球派ではない投手に150キロ出せと言っても無理。球の力と勢いで勝負するタイプに正確なコントロールを要求してもできない。そういう理想ばかり追い求めて深みにはまる若い投手を、僕は何人も見てきました。そういう投手たちのタイプに合った言葉を選び、指導しているつもりです」
こういうコーチの存在も三浦ベイの強みだ。
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