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【宮崎祐樹連載#20】記念の一発を中島裕之さんがあまりにフランクに祝福してくれてビックリ

東スポWEB / 2024年11月26日 11時14分

2015年シーズンから中島裕之とチームメートになった

【宮崎祐樹連載 オリのゴリBsを知り過ぎた男(20)】プロ2年目の2012年、シーズン終了間際になってプロとしての人生が動き出しました。9月29日のロッテ戦(千葉マリン)で1番・センターとしてスタメン出場するとプレーボール直後の初球を左越え本塁打。これがプロ初安打初本塁打と重なるのはNPB史上初のことでした。

もちろん狙って打ったわけでもないです。とにかく二軍で打撃指導を熱心にしてくださった水口栄二打撃コーチの「初球からシバいてこい」という教えに応えようと、必死でスイングした結果でした。

そういった新聞の見出しになるような活躍をすると、他球団の選手もそのニュースを見ているものです。味方に祝福してもらえるのもありがたいですが、敵軍でありながら喜んでくれた先輩選手がいたことも印象に残っていますね。

西武戦の時でした。当時、西武打線の中軸を担っていた中島裕之さん(西武→アスレチックス→オリックス→巨人→中日)が声をかけてくれたんです。

「ホームラン打っとったみたいやねえ。おめでとう。初ホームランがプレーボール直後の初球やったんやってね」

ロッテ・角中さんとシ烈なパ・リーグ首位打者争いを演じていたスター選手が、あまりにもフランクに祝福してくれたことに驚きましたね。同時にめちゃくちゃうれしかったのも覚えています。

中島さんはそのシーズンオフに米球界に挑戦するため海を渡りました。2年間、米国でのプレーを経験し、15年シーズンからはオリックスの一員として日本球界復帰となりました。不思議なご縁で今度は中島さんとチームメートになったわけです。

プロ初安打初本塁打の当時、お祝いの言葉をいただいたエピソードを中島さんに伝えると「それ、めちゃくちゃ覚えてるよ。なんか、シーズン最後の方やったよなあ。あれは『ゴリちゃん』やったんやねえ」と、中島さんの独特の関西弁で思い出してもらいました。

そういった先輩たちとの交流って本当にありがたいものなんです。先輩からすれば大したことをしたつもりがなくても、後輩の立場となればすごく印象に残っていたりするものです。

自主トレでは「〇〇選手が〇〇選手に弟子入り」などという記事を読んだりすることってありますよね。これって当たり前のように皆さんが自主トレしてますけど、場所や相手や体のケアなど、ノウハウがないと段取りが大変なんですよ。

若手が簡単にレギュラーの先輩に「自主トレ参加したいっす!」みたいに簡単なノリでお願いするのも難しいと思うんです。

その点では僕は本当に幸運でした。当時、1番・センターで不動のレギュラーだった坂口智隆さんが、わざわざ向こうから声をかけてくれたんです。「自主トレは誰とやるの? もう決まってる?」と。「いや、まだ誰もいません。まだないです」と即答しました。本当にありがたかったです。

1年目の沖縄・宮古島キャンプで正田耕三打撃コーチの鬼指導に悩んでいたとき、坂口さんと金子圭輔さん(当時オリックス内野手)が食事に連れていってくれて、いろいろと話を聞いてくれたんです。

でも1年目のシーズンは僕は一軍出場ゼロですから、そこから坂口さんとの接点もほぼなかったんですが、忘れずに気にかけてくださってうれしかったですね。

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