【中日】復権目指す中田翔に古巣からもエール「このまま終わるような人間じゃないよ」
東スポWEB / 2024年11月28日 5時4分
名古屋の大将は輝きを取り戻せるのか。来季18年目を迎える中日・中田翔内野手(35)が復権に燃えている。巨人との契約を破棄してまで移籍した新天地では、度重なる故障で62試合の出場にとどまった。退路を断ち、今オフは大減量にも着手しているが、同一リーグのライバルとなる古巣からも復活を期待されている。
まさに激動の1年だった。出場機会を求め、昨オフに巨人との複数年契約を破棄。獲得を名乗り出た中日への移籍に伴い、拠点を東京から名古屋に移した。
低迷が続いたチームの救世主として沖縄での春季キャンプは連日の大フィーバーを巻き起こし、シーズン開幕戦ではいきなり本塁打をかっ飛ばした。しかし、その後は自打球や右太もも裏の負傷、持病の腰痛が悪化するなどコンディションが整わず、期待されたアーチは4本、わずか21打点でチームも球団史上初となる3年連続の最下位に沈んだ。
中日との2年契約は来季が最終年。中田は「僕はラストチャンスなので後悔なく全うしたい。ダメな人間が切られていくというのは当たり前の世界」と腹をくくっているが、109試合で24発をマークした2022年以降、23年は92試合で15発と成績が年々下降している現実もある。
踏みとどまるのか、このまま転がり落ちるのか…。古巣の巨人関係者は「翔はまだまだやれるよ。ああ見えて、野球にはバカみたいにマジメだからね。このまま終わるような人間じゃないよ」と断言する。
確かに、頭の中をグルグルと巡るのは野球のことばかり。春や夏の甲子園が始まると「俺、今出たらどんだけ打てるかな」とつぶやいたこともあった。打点王に3度輝き、侍ジャパンの4番も務めた男だ。それでも「いやいや、分からないよ。(木製と金属で)バットも違うし、プロだから打てるってわけじゃない。ピッチャーだってプロに入ると質や回転数を上げようとしてスピードがガクンと落ちるんだから」と真剣に想像を膨らませていた。
別の球界関係者は「高校球児がプロの世界を想像することはあっても、プロの選手が高校野球に出たら…と考える人は聞いたことがない」と苦笑い。それだけ野球が常に中心にあるということなのだろう。
「毎年まだやりたくても去っていかなければいけない選手がたくさんいる。そこに対しての覚悟は自分自身、決まっている」。〝永遠の野球小僧〟の逆襲が見ものだ。
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