「和製マットの魔術師」マイティ井上さん 〝宝物〟はアンドレからもらったアタッシェケース

譲二さんは「アンドレ・ザ・ジャイアントからもらったアタッシェケースは、ずっと大切に持って、いつもそばに置いていましたよ。一本気な性格で、プロレス一筋の人生。夢をかなえた男でした。最後の１年間、一緒に生活させてもらって、風呂でいろんなことを話したりしてね。７５歳と７７歳ですけど、兄弟のいい思い出です。悔いはなかったと思います」。多くの人々に愛された名選手だった。

☆マイティ井上（本名＝井上末雄、いのうえ・すえお）。１９４９年４月１２日、大阪市生まれ。１９６７年７月２１日、国際プロレス名古屋市金山体育館大会の仙台強戦でデビュー。同団体のエースとして活躍。７４年、ビリー・グラハムを破り、ＩＷＡ世界ヘビー級王者に輝いた。グレート草津やアニマル浜口と組み、同タッグ王座も戴冠。技巧派レスラーとして人気を博した。全日本プロレスに主戦場を移した後、９８年６月に引退してレフェリーに転向。２０１０年５月、ノア後楽園大会を最後にレフェリーとしても引退した。得意技はサマーソルト・ドロップ。現役時代は１７５センチ、１０５キロ。