お笑い界から〝流行語〟が生まれない…選考委員のパックンは「芸風の変化」と分析
東スポWEB / 2024年12月3日 5時4分
今年話題になった言葉を選ぶ「現代用語の基礎知識選 2024ユーキャン新語・流行語大賞」のトップ10と年間大賞が2日に都内で発表され、俳優の阿部サダヲが主演を務めたTBS系ドラマ「不適切にもほどがある!」の略称「ふてほど」が年間大賞に輝いた。
阿部は「うれしいです。ドラマ(関連)の単独での大賞は13年ぶりということで」と喜びのコメント。政治やエンタメ、スポーツなど、さまざまなジャンルで話題となったワードが選出される同賞だが、寂しいのは最近、お笑い界からの年間大賞が出ていないことだ。
過去には、テツandトモの「なんでだろう~」(2003年)、エド・はるみ「グ~!」(08年)、スギちゃんの「ワイルドだろぉ」(12年)、日本エレキテル連合の「ダメよ~ダメダメ」(14年)といったフレーズが年間大賞を受賞しているが、日本エレキテル連合以降10年間も遠ざかっている。
選考委員で俳優の室井滋も「(お笑い芸人が)コンプライアンスに気を使われているのか、正直なことを言うと叩かれてしまう世の中になってしまった。今までお笑い芸人の方がここに登場されてたんですけれども、(ノミネートの)30個にも残らない」と指摘した。
昨今、お笑い界から話題のフレーズが生まれないのはなぜか――。お笑い芸人で選考委員の「パックン」ことパトリック・ハーランは、取材に対し芸人たちの〝芸風〟に変化があると分析した。
「一発芸的なワンフレーズがオチにあるようなネタの風習が変わってきている。言葉とか文章1つで笑いを取ろうとする芸風じゃなくなって、よりコントにシフトしている」
また、「お笑い芸人が各番組の司会だったり、コメンテーター席にいたり。全体的に芸能界を支えるような存在になっている。逆に浸透して一般化している」という背景もあると説明。そのうえで「『芸人、もっと頑張れよ』って言いたい。(自分も)責任を持って芸をやり続けます。はやるかわからないけど」と自戒を込めていた。
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