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羽生結弦の単独公演に1万4000人来場 会場外でも行列、限定商品完売、旅行予約も急伸

東スポWEB / 2024年12月9日 6時9分

さいたまスーパーアリーナで公演を開幕させた羽生結弦(カメラ・森優斗)

影響力は不変だ。フィギュアスケート男子で五輪2連覇を果たしたプロスケーター・羽生結弦が、制作・指揮する単独公演「Yuzuru Hanyu ICE STORY 3rd “Echoes of Life”TOUR」が開幕。7日の初日には30歳の誕生日を迎えた羽生を見ようと、1万4000人のファンが来場した。開演前から会場内外で盛り上がりは最高潮。各地で巻き起こった羽生フィーバーを追跡した。

会場中の視線が一点に注がれた。羽生は「命」をテーマに「生きる」ことの本質を問う物語をスケートで表現。プロジェクションマッピングなどの演出を織り交ぜながら「バラード第1番」「SEIMEI」など15曲を熱演し「この世の中だからこそ生きるということについて、みなさんなりの答えが出せるような公演にしたい」と思いを語った。

今回の公演を迎えるにあたり、ファンのムードは開演前から高まっていた。7、9日の埼玉公演をテレ朝チャンネル1で独占生中継するテレビ朝日は、東京駅丸の内中央口改札外地下1階に巨大広告を展開。広告前では多くのファンが記念撮影のために列をつくり、通行人からも驚きの声が上がった。

会場近くの大宮駅で8日まで開催された宮城産直市では、仙台市のチーズケーキ専門店「杜の都のチーズケーキ工房yuzuki」が「yuzuケーキ」の元祖である「ゆずのスティックチーズケーキ」を限定販売。同社の担当者は「公演のタイミングとはたまたまかぶった形だが、6日頃から海外の方も多く来るようになった。カナダから来ていたお客さまもいた。開店前から並んでいるお客さまもいて、毎日30分ほどで完売した」と反響の大きさを語った。

会場の敷地内に設置された特設ブースでは、ボディーケア商品などを扱うファイテン社が協賛記念のブレスレットを特別先行販売。新商品を求めるファンは1時間以上並ぶことも覚悟の上で、列をつくっていた。同社の担当者は「開店前からすでに30~40人が並んでいた。勢いは全く衰えていないし、中国の方からはポケトークで話しかけられることも多かった。本当にありがたいです」と目を丸くした。

埼玉公演(7、9、11日)後には、広島公演(来年1月3、5日)、千葉公演(来年2月7、9日)を控えるが、すでに広島でも〝羽生効果〟が表れている。旅行予約サービス「楽天トラベル」は、28日~来年1月5日の9日間を対象にした年末年始の旅行動向を公表。予約泊数の伸び率(前年同期比)が高い都道府県ランキングで広島県(1・68倍)が1位となった。同社の担当者は「ホテル数の増加や厳島神社の工事が完了している点、インバウンド効果など、いろいろな面が作用して人気につながっていると思う。断定はできないが、羽生さんの公演も人気が高まった一因としては考えられるのでは」との見方を示した。

7日に30歳の誕生日を迎えた羽生は「まだまだやれるなという気持ち。自分の中では30って〝おっさん〟じゃんと思っていたけど、それとは違った30代を迎えることができたな」。孤高のスケーターは、30代も唯一無二の存在であり続ける。

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