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なんと!祝儀袋専用の自動販売機があった!老舗紙製品メーカー「マルアイ」を直撃

東スポWEB / 2024年12月15日 10時9分

ショールームには色とりどりの祝儀袋が並ぶ

普段目にしていながら、その製法や製造地が広く知られていない日用品についてメーカーに直撃する企画。今回のテーマは「祝儀袋・ポチ袋」だ。山梨県西八代郡市川三郷町に本社を置く紙製品メーカー、株式会社マルアイの担当者をインタビューし、冠婚葬祭・ビジネスシーンで使われるさまざまな紙製品の需要と裏側について語ってもらった。

高品質な和紙の製造で知られていた地域・市川大門の紙問屋として創業したマルアイ。1940年代に紙製品の製造を開始すると、以来フィルム製品を開発するなど、着実に裾野を広げてきた。

取材した工場では、同社が初めて販売したというマス目付き模造紙や、さまざまなサイズのクラフト封筒、デザイン性の高いレターセットといった多様な紙製品を生産中。特にクラフト封筒は、新年度に備えて冬に生産のピークを迎えるという。また、お年玉を渡す際に用いられるポチ袋は既に今期用の生産が完了。取材を行った11月には、早くも“入学祝い”用の商品がデザインされていた。

そして祝儀袋業界で全国トップシェアを誇っている同社。工場長の松永成二氏は「昨年は1億2000万枚を生産し、国内シェアとしては約24%を占めました。ホームセンターやドラッグストアなど、店頭でのシェアはかなり大きいですね」と自社の強みを明かした。

“王道商品”で存在感を示してきたマルアイだが、1980年代後半に鮮やかな装飾を施した祝儀袋「デザイン金封」を開発したことでも知られる。商品開発本部本部長の小澤泰氏は「新たにカラフルな水引や紙が出てきたので、それらを使って祝儀袋を作ろうという発想でした」と述懐した。半面、販売店から懸念の声も大きかったと語るのは商品管理課課長の風間祥光氏だ。「デザインが失礼にあたるのではという意見もありましたし、従来より価格帯も上だったので、不安の声は多かったと聞いています。ただ徐々に単価の高い金封が売れ始めると、お店側も喜んでいただけるようになって。ウィンウィンのような形で広まっていきました」

その他、女性社員のみのチームで進められたという商品企画では、2013年に発表した「こころふせん」がヒット。のし紙風のデザインと、プレゼントに貼るだけで感謝を伝えられる気軽さが話題となった。マーケティング部の安村和子氏は、「職場のコミュニケーションに使えるということで、展示会では男性からも好評をいただいています。日本人なら誰しもピンとくる良さがあるのかもしれませんね」と人気の理由を推測する。

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