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なんと!祝儀袋専用の自動販売機があった!老舗紙製品メーカー「マルアイ」を直撃

東スポWEB / 2024年12月15日 10時9分

極め付きは昨年挑戦したという“祝儀袋の自販機”だ。東京メトロ・有楽町駅に期間限定で設置した自販機について、風間氏は「流通を介さなければより抑えた価格で販売できますし、どのような消費者がいらっしゃるのかリサーチしたかったということもあります」と狙いを説明した。

その中で「インバウンド観光客の方が購入される姿は、意外にも目撃していました」と安村氏が語るように、外国人の評判が良かったことは収穫だったという。小澤氏も「インドでも袋にお金を入れて渡す地域はあるそうで。きれいでかわいい袋に驚いて購入した人がいたと聞いています」と説明。販路拡大に向けて、さらなる自販機の設置も検討しているそうだ。

とはいえ近年の婚姻数の減少が祝儀袋業界に大きな影を落としていることも事実。多くの夫婦が結婚式を自粛したコロナ禍の反動で、収束後は一時的に祝儀需要が増えたというが…。風間氏は「一昨年くらいまでは“戻りの需要”がすごかったですが、結婚する方の絶対数も減っていますし、徐々に落ち込んでいるという印象ですね」と現状を分析する。加えて高齢化の影響で弔事が増えたとしても、家族葬の一般化や、祝儀袋と異なり華美な商品が展開できないことから、香典用商品で売り上げを支えることはできないという。

業界全体に逆風が吹く中、金封の構造を簡略化した「簡単開封」をウリにした商品を展開していることをマーケティング部の宮﨑千里氏は強調。「畳み方や入れ方が違うだけでマナーから外れてしまうということに、若い方は悩んでしまうので…。誰でもルールを気にせずに使える商品を広めていきたいです」と時代に合わせた調整も辞さない姿勢をアピールした。合わせて小澤氏も「人と人とのお付き合いが薄くなっている昨今、もう少しコミュニケーションを取り合う社会であってほしいという思いはあります。交流の場面で使われる商品を作ってきた我々としては、文化を残せるよう、紙の新しい価値を模索していきたいです」と意気込んだ。

人々のライフスタイルも大きく変化している令和の時代。“祝いの場”を支えてきた老舗メーカーの挑戦は日々続いている。

☆かぶしきがいしゃ・まるあい 山梨県西八代郡市川三郷町に本社を置く日用紙製品・プラスチック包装資材メーカー。1940年代より紙製品を製造し、祝儀袋業界では国内トップシェアを誇る。これまでに装飾を施した“デザイン祝儀袋”などを開発したほか、近年は「こころふせん」「窓シリーズ」といったデザイン性の高い商品を発表し、ユーザーの支持を集めている。公式HPは【https://maruai.co.jp/】。

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